社会
Posted on 2020年10月26日 05:55

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<帯状疱疹>「チクチク、ピリピリで…難聴や味覚障害の危険も」

2020年10月26日 05:55

 とかく「帯状疱疹」といえば、過度な疲れやストレスで発症するイメージがある。だが誰でも発症するおそれがある病気だ。特に、50歳以上になると発症率が高く、増加傾向にある。80歳までに、実に約3人に1人が帯状疱疹になると言われているほどだ。

 帯状疱疹は、水疱瘡ウイルスが原因となる痛みを伴う皮膚湿疹。しかし、水疱瘡が治っても、ウイルスは後根神経節という部位に潜んでおり、長い年月潜伏して、ストレスや疲れ、免疫力の低下などをきっかけに暴れだし発症する。

 一般的には、2~3週間で治癒に向かうが、長期にわたって発熱や頭痛、倦怠感を伴うことも。50歳以上の患者のうち約2割は、症状が治まってからも長期間にわたって痛みが続く「帯状疱疹後神経痛」に移行してしまうという報告もあるほどだ。

 さらに、顔面にウイルスの影響が及ぶと「ハント症候群」という病気を引き起こし、目や口が閉じにくくなったり、難聴、めまい、味覚低下などの症状が出ることもある。

 治療方法は、基本的にはアシクロビルやバラシクロビルなど、抗ウイルス薬の内服薬や点滴を用いる。鎮痛剤で対処できない場合には、神経ブロックや抗けいれん薬などを組み合わせることも。

 悪化させないためには、早期発見・早期治療が肝心だ。ポイントは発疹の前段階の「痛み」を見逃さないこと。帯状疱疹は、体の左右のどちらか片側に、細長い帯状に「ピリピリ」「チクチク」とした痛みや、かゆみを感じて、そのあとに水ぶくれを伴う発疹に移行する。そのため、「チクチク」「ピリピリ」などの皮膚の異変を感じたら、早めに医療機関を受診してほしい。また、発症リスクが上がる50歳以上を接種対象としたワクチンがあるので、接種することもおすすめする。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2026年01月14日 07:30

    昨年あたりから平成レトロブームを追い風に、空前の「シール」ブームが続いている。かつては子供向け文具の定番だったシールだが、今や「大人が本気で集めるコレクターズアイテム」として存在感を放つ。1980年代から90年代を思わせる配色やモチーフ、ぷ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年01月19日 07:30

    鉄道などの公共交通機関で通勤する人が、乗車の際に使っている定期券。きっぷを毎回買うよりは当然ながらお得になっているのだが、合法的にもっと安く購入する方法があるのをご存じだろうか。それが「分割定期券」だ。これはA駅からC駅の通勤区間の定期券を...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年01月22日 07:30

    今年も確定申告の季節がやってきた。「面倒だけど、去年と同じやり方で済ませればいい」と考える人は少なくないだろう。しかし、令和7年分(2025年分)の確定申告は、従来の感覚では対応しきれないものになっている。昨年からの税制の見直しにより、内容...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/2/17発売
    ■550円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク