スポーツ
Posted on 2022年04月21日 17:56

サンスポ水戸正晴の「絶対万券」論「ルージュスティリア能力全開」

2022年04月21日 17:56

 桜花賞、皐月賞が終わり、今週から東京開催に移ってGI戦は小休止。その開幕週のメインを飾るサンスポ賞フローラSは、2着以内の馬に優先出走権が与えられるオークスのトライアルレースである。

 毎年のようにフルゲート(18頭)で行われることが多く、予断を許さない激しいレースが繰り広げられている。だが今年は、フルゲートになるかどうか、微妙と言っていい。

 しかも第2、第3グループが集う競馬で、桜花賞からの直行組に比べると、見劣りするとみられてもやむをえないところだろう。

 それでもマイル(桜花賞)では持ち味、能力をフルに生かしきれないとみて、ハナからオークス狙いの馬も少なくない。そのあたりをどう吟味するか、本番を見据えて見応えある一戦が期待できる。

 何度となく指摘してきたことだが、東京芝2000メートルは、中山のマイル戦と並んで枠順による有利、不利が際立っている。スタートして加速がつくところで急に折れる最初のコーナー(2角)があり、外枠の馬はハジかれたり、スムーズに曲がれないなど、コースロスを被ることが少なくないからだ。多頭数になればなるほど内枠の馬が有利になることは、頭に入れておいて損はないだろう。

 実際、7、8枠の連対率はかなり低い。運に左右されるということにもなるが、過去の傾向としても順当に収まるか、荒れるか、極端なレースである。

 馬単が導入されて以降、これまでの19年間、1、2番人気馬によるワンツー決着が4回なのに対して、馬単での万馬券は7回(馬連6回)もある。それほどつかみづらい重賞で、人気どころが大外枠を引くようなことがあれば、ある程度は疑ってかかるべきだろう。

 いずれにせよ、前述したように一線級がここに出走してくることは少ない。過去19年間、ここで好走して本番のオークスでも勝ち負けした馬はサンテミリオン(10年)ぐらい。その意味では、あまり本番を意識せず、仕上がり状態のいい馬に目をつけるのが馬券戦術の筋である。

 無論のこと、枠順も考慮しなければいけないのだが、もろもろ吟味したうえで期待したいのは、ルージュスティリアだ。

 昨夏の新潟で評判どおりに新馬戦を勝ち上がったものの、体調を崩して復帰したのが前走のチューリップ賞。病み上がりで7カ月ぶりの実戦が桜花賞トライアルとあっては、さすがに荷が重かった。

 落ち着きを欠いていたこともあり、大きく出遅れての6着。が、最後方から直線だけで追い上げ、勝ち馬にコンマ6秒差まで迫ってみせたことを思えば、ここは見直すべきだろう。

 休み明けを使われたことで、この中間は大幅な良化ぶりを見せている。1週前の追い切りは軽快そのもの。体調がよくなったことで気持ちに余裕が出てきたのだろう。前走時と違って落ち着き払っているのがなんともいい。

「まだ成長する余地は十分だが、以前と違ってひ弱さが消えたのが何より。能力は秘めており、どこまでやれるか楽しみ」とは、藤原英調教師の弁。ならば狙わない手はない。

 昨年のダービーを制したシャフリヤールと同じ調教師(藤原英師)と騎手(福永祐一)のコンビというのも魅力だが、血統(母系)がまた、すばらしい。

 祖母ワンデスタはサンタアナHなど米GI3勝馬で母系は欧州の一流血脈。均斉の取れた好馬体からも力は確かで、道悪にならないかぎり、好走必至とみた。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/7/22発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク