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記事全文を読む→テリー伊藤対談「渡部絵美」(1)浅田真央のピークは去年だった
●ゲスト:渡部絵美(わたなべ・えみ) 1959年生まれ。東京都出身。タレント兼プロスケーター。12歳で日本のスケート界にデビューし、初出場の全日本ジュニア、全日本フリー全日本選手権(ともに72年)で優勝。全日本フィギュアスケート選手権では、72年以降史上初の8連覇を成し遂げている。79年の世界選手権では3位になり、80年レークプラシッドオリンピックでは6位入賞を果たし、引退した。「アマチュア交流全国スケート体験教室」を全国各地で開催し、後進の育成に力を注いでいる。
ソチ五輪では「地獄」と「天国」を1度に体験した浅田真央。ショートでの大苦戦から一転、フリーで自己ベストを叩き出し、日本中を感動の渦に巻き込んだが、日本女子フィギュアスケートのパイオニア・渡部絵美の目にはどう映ったのか。天才テリーがフィギュア界の舞台裏を聞き出す。
テリー ソチオリンピックでは、浅田真央選手が日本中を感動の渦に巻き込んでくれましたね。教科書にも載りそうなくらい、価値のある物語を見せてくれたというか。
渡部 メダルには届かなかったとはいえ、本当に力を出し切ったことが伝わるというか、すばらしい演技だったと思います。
テリー フリーでの自己ベスト、142.71得点を出しましたし、2大会連続でトリプルアクセルを成功させましたね。
渡部 ショートプログラム(SP)での失敗を乗り越えて、6種類の3回転ジャンプを8回跳べたということは、やはり記憶に残るスケートだったと思います。
テリー SPの得点が厳しかっただけに、そこから10人抜きの6位に終わったことは、本当にすごい。
渡部 そうですね。SPでは、鈴木明子選手、村上佳菜子選手と、3人ともボロボロでしたからね・・・・。
テリー あれはいったい、どうしちゃったんですか。
渡部 やはり、4年に1度の大舞台に合わせて調整するのがうまくいかなかった。
テリー でもそれは、全選手が同じ条件でしょう。
渡部 ところが、キム・ヨナ選手はシーズン初めは試合に出なかったり、抑えて抑えて、調整してたんですね。でも浅田選手は、多くの試合数をこなしていましたから。
テリー 試合数を減らしていればよかったんでしょうか。
渡部 もう少しセーブできればよかったのかもしれませんが、彼女の場合、ピークが去年に来ちゃったんですよね。12月の全日本選手権からどんどんと調子が下がってきて、ソチでは団体のショートでも転倒していましたから、なかなか立て直し切れないところがあったんでしょう。
テリー トリプルアクセルって、ものすごく大変な技ですよね。
渡部 大変です。実は浅田選手、今シーズンは1回も跳べていなかったんですよ。だからオリンピックという、世界一の大舞台で跳べるかどうかなんて、ものすごく大きな賭けだったんです。でも、それをみごとに跳びました。
テリー 勝負に出ていましたよね。
渡部 彼女にとってトリプルアクセルは大きな武器ですから、とにかく跳ばなければ勝てないというのが、点数上の計算ではできていたと思うんです。ただ、彼女はトリプル・トリプルというコンビネーションも跳べるんですよ。
テリー 3回転──3回転のダブル技ですね。
渡部 はい。トリプルルッツ──トリプルトゥループとか。それも点数は高いので、ジャンプの醍醐味を少し落としてでもいいから、パーフェクトに滑ることを目指すこともできたかもしれないですね。
テリー 地味にこなしていくというか、そんなイメージですかね。
渡部 そうですね。SPでは、トリプルアクセルを失敗したために、他の演技にも影響が出てしまったので。
テリー リンクの上で失敗した時の心理って、どのようなものなんですか。
渡部 浅田選手が08年の世界選手権で優勝した時、オープニングのトリプルアクセルで転んで、そのあとは開き直って、のびのびと滑って優勝したことがあったんですよ。でも、ソチのSPの時は、そのままテンションが下がってしまったというか。
テリー あぁ、テンションがねぇ・・・・。
◆アサヒ芸能3/4発売(3/13号)より
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