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日本名輪会・山口健治「江戸鷹の目診断」トップクラス不在で脇本が完全優勝

「GIII松山」◎脇本雄太/○犬伏湧也/▲高橋晋也/△杉森輝大/渡部哲男/武田豊樹/菅田壱道/木暮安由/根田空史/岡崎智哉/稲毛健太/阿部力也

 有力な新人は、トップレーサーと戦うことで、レースを覚えることになる。

「GIII松山」(10月13日【木】~16日【日】)は、ナイターで行われる4日間シリーズ。直後の前橋.仁親王牌(20日~)に出走がかなわなかった1班の中堅クラスが中心になるが、1人突出している選手がいる。4連勝してもおかしくなく、焦点は2着争いに絞られそうだ。

 脇本雄太は2月に始動して2場所出場したGIを両方制し、記念はV3。さらにFIで5度優勝し、獲得賞金は1億7600万円(10月4日現在)超えの断トツの首位。GP前に2億円超えもありそうで、トップクラス不在のここは、完全優勝を飾るとみた。

 対抗は2班の快速ルーキー、犬伏湧也を抜擢する。グレード戦でまだ決勝戦進出はないが、ポテンシャルはGI級。渡部哲男との四国コンビで脇本に迫れば、これからが楽しみになる。

 この松山競輪場は、バンクに出る通路で観客から声援を浴びる。渡部が2度勝った記念も地元ファンが背中を押したもの。犬伏と連係し、見せ場は作る。

 あとは菅田壱道─阿部力也の前で戦う高橋晋也と、杉森輝大がどこまで頑張れるかだ。

【大穴この1車】福田知也(神奈川・88期)。

 かつては特別の常連だったが、今年はGII1戦だけ。ただしGIIIでは、大穴の演出者になっている。8月GIII函館(【4】【3】【7】【3】)の3着2本は、5万4510円と1万410円。4月川崎記念(【1】【1】【4】【8】)は地元戦でもあり、2万円と1万円だった。S級シリーズでは主役も、ここは脇役の1人。ラインの番手であれば、抜け出してくる。

【狙い目の伏兵3人】

 今回は、117期の若手先行3選手にスポットを当てた。

 太田龍希(埼玉)の師匠はGIウイナーで父の太田真一(A1)。記念初日は2勝、2着1回と走っている。目標は2次予選突破だ。

 太田と同い年(22歳)の中村隆生(栃木)は7月にS級入り。2度の記念で掲示板に載ったのは、9月青森の3着が1回。持ち味の先行力を生かして逃げ切りが決まれば、自信になる。

 1カ月余の落車欠場から復帰2場所目になるのが鈴木陸来(静岡)だ。大きな着が目立つように苦戦しているが、底力はある。快勝劇に期待したい。

 スピード自慢がそろう「ガールズ」は、激戦必至だ。本命は地元地区の利がある山原さくら。対抗は尾崎睦とした。あとは▲鈴木美教、△荒巻聖未の逆転も考えておきたい。

山口健治(やまぐち・けんじ):1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。

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