スポーツ

本田圭佑 W杯間近も“大不調”の理由とは?(2)チームメイトから不満の声も

20140619c

「一度も自分の口から手術したなんて言ってませんし、今、自分自身がここにいるってことだけで十分なんじゃないですか」

 首の手術報道後、数日間沈黙を守っていたが、6月5日の囲み取材で本田はこう口を開いた。手術から半年も経過した今頃になって報じられたことに、いらだちを隠せない様子だった。

「日刊の記者は、本田が名古屋グランパスに所属していた時から親交があり、手術は聞かされていました。ただ、病名までは教えられていなかったため、今まで報じなかったのですが、6月2日の夜は『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK)で、本田に500日密着した内容の放送日だった。そこで手術について語られてしまう可能性が生じたため、その前にスクープという形で報道したようです」(スポーツ紙記者)

 とはいえ、本田にとっては首の手術を報じられることよりも、まったく上がってこないコンディションのほうが深刻だった。Jリーグ関係者が語る。

「イタリアのリーグ戦終盤、4月下旬頃には現地メディアの取材に『自分はピッチ外において戦っていかなければならない重大な問題を抱えている』と、珍しく弱音を吐いたんです」

「重大な問題」とは、バセドウ病を完治させたのに、自分の思うようなプレーができなくなったことではないだろうか。

「本田といえば、当たりが強く、ボールキープ力が売りだった。しかし現在は、そのイメージに体がついていかないようで、すぐに息切れを起こして簡単にボールを奪われる場面が増え、単純なパスミスまでしている。以前はシュートを外した時ぐらいでしたが、今はボールを奪われるたびに、憤りを吐き出すように吠えてばかりいますね」(スポーツ紙記者)

 体調が戻らないのには過密日程も関係しているようだ。スポーツライターの小宮良之氏が指摘する。

「ロシアで1シーズン戦ったあと、そのまま続けてイタリアのリーグを戦いました。冬の移籍直後は刺激もあってある程度活躍したのですが、休養もない体の酷使で、3月頃には体力が切れた状態になってしまったんです。また、名門クラブで10番を背負った本田への期待は大きかったのですが、結果が出なくてファンやメディアから、『本田は欧州で何もしていない』と露骨な批判が巻き起こった。のしかかるプレッシャーの中、心身ともに疲弊した状態で、本来のプレーをするのは難しい状況でした」

 所属チームでの不調を引きずったまま代表でも結果を出せないエースの姿に、チームメイトからも不満の声が漏れてきた。6月2日のコスタリカ戦後、岡崎慎司(28)は報道陣にこう話している。

「ボールを預けたあとに返ってくるタイミングがよくなかった。プレースピードが上がれば、もっとよい圭佑になる」

 本番を間近に控えて、このまま本田と心中するのか。ザッケローニ監督は決断を迫られていると、小宮氏は言う。

「このままコンディションが上がらなければ、本田を外したプランを用意しておくべきです」

 本田の不調=日本代表の深刻危機なのである。

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
新横綱・大の里の新たなライバルになるのは新入幕の「白鵬の弟子」
2
中日の大飛球「一塁側カメラでポールの内側通過」でも塁審は「ファウル」里崎智也が指摘した「致命的欠陥」
3
中居正広「性暴力騒動」にとんでもない情報が!被害女子アナの黒幕は「交際アーティスト」だって!?
4
日本人初の「サイ・ヤング賞」を狙う!山本由伸より千賀滉大が有利な理由があった
5
「全日本大学駅伝」予選会敗退の東洋大はなぜ弱体化してしまったのか