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掛布雅之×桧山進次郎 阪神タイガース“真の4番”はこうして作れ!(2)現場とフロント一体のプロジェクトを!

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掛布 キャプテンはトリ(鳥谷)だけど、真面目すぎる。チームのムードを変えるには、やんちゃな一面があったほうがいい。優等生タイプだもんな。

桧山 ちょっとタイプが違いますね。鳥谷がもう一皮剥けてチームを背負って立つ選手になるためには、三振した時など、走って帰るのでなく、堂々と歩いてベンチに帰ってきてほしい。ヤジも全部受け止めてやる、というぐらいになってほしいですね。

掛布 チームの柱となる選手は打てなかった時、負けた時が大事。どれだけ受け止めるか。スローモーションで自分の存在を見せられるかなんだよ。今はそういう選手がいない。だからこそ福留と西岡の存在は大きい。それと、生え抜きのチームリーダー候補として、伊藤隼太には頑張ってほしいと思っているんだよ。

桧山 隼太もクソ真面目ですから。でもユニホームを脱いで、御飯を食べに行った時なんかは、バカなことをしろと言うと普通にできるタイプです。今はもがき苦しんでいるけど、練習の虫なので芽が出てほしいなと思いますよね。

掛布 本当に野球が好きで「参った」と言わない。後半戦でいい経験をして、来年、再来年ぐらいにレギュラーで出られるようになれば、他の若手への影響も大きいと思う。

桧山 今、ファームでやっている選手も、あいつが一生懸命やっているのを見ていますから。あれだけ練習したからレギュラーになるんだなとわかります。投手は(藤浪)晋太郎がいて、同世代の選手も刺激されて頑張れる。野手にはそういう存在がまだいない。その意味では、新人捕手の梅野にも期待しています。

掛布 桧山はオレ以上に指導者として選手を見る目があると思うよ。4番も経験しているし、ベンチを温めた時代もある。いろんな角度から野球を見たことが財産になっているよ。それが晩年の代打としてもそうだし、今後、指導者となる時にもプラスになるはずだよ。

桧山 引退して振り返ると全てが自分の財産だったなと思えますね。22年間で8人の監督の下でプレーしました。その順番が1つでも変わっていたら、おかしくなっていただろうし、運がよかったと思います。

掛布 特に野村、星野という阪神OB以外の個性の強い、実績のある監督と一緒に野球したことは、すごい経験になったと思う。星野さんが先で野村さんがあとだと優勝できなかったかもしれない。桧山の野球人生の中で野村、星野という監督の順番で経験できたことがよかったんじゃないかな。

桧山 本当にそう思いますね。

掛布 星野さんの時代にはFAで金本という他のチームの4番も入ってきた。金本がチームに化学反応を起こして、実際に優勝できた。でも、桧山はポジションを奪われて悔しい思いをしたはず。それをじっと我慢しながら、阪神の野球が変わる姿を見てきた。すごい野球人生だよな。

桧山 確かにいろんな角度から阪神の野球が変わっていったのを見ました。でも最終的に思うのは、どの球団にも言えることですけどエースと4番はやっぱり生え抜きで活躍してもらいたい。それが正直なところです。今後の阪神も4番をどういうふうに育てるのかが大事になると思います。

掛布 育てないといけないし、育たないといけない。オレはある程度の特別扱い、英才教育は必要だと思う。巨人の長嶋さんが育てた松井がそうだったようにね。球団として方針を打ち出して、現場、フロントが一体になってプロジェクトに取り組むことが大事だよ。

桧山 チームを活性化するには、他からの血を入れるのは大事なことです。でも、幹の部分は生え抜き選手で、枝葉の足りないところを外から補えれば、相乗効果も得られてチーム力が高まると思います。

阪神Vのための「後継者」育成哲学を書いた掛布DCの著書「『新・ミスタータイガース』の作り方」(徳間書店・1300円+税)が絶賛発売中。

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