芸能

キャイ~ン・ウド鈴木「振り向いた女性が僕の顔を見て驚く」/テリー伊藤対談(3)

テリー この本を読ませてもらって、ウドちゃんはすごく繊細でしょう。そうすると傷つきやすいの?

ウド そうですね。傷つくことばっかりですね。

テリー そうだよね。例えば今までにどんな傷つくことがあったの?

ウド 僕、子供の頃から「やればできる」って言われて育ったんですよ。

テリー 勉強ができたの?

ウド いや、全然できないんですけど。運動神経も鈍くて体育1ですし、見てくれはこんなですし、滑舌が悪くて、言葉の順番もおかしいから「何言ってるかよくわかんない」って言われましたけど、母や祖母が「やればできる子だ」って育ててくれたんです。「でも、やらないのよね」って。

テリー 「やればできるんだから、やりなさい」とは言われないんだ。

ウド はい、「勉強しろ」とか「頑張れ」とか言われたことがなくて。だから、常に可能性を秘めた感じで育ててくれて、卑屈になることは一度もなかったんですね。

テリー いいお母さんとおばあちゃんだねぇ。

ウド だけど、芸人になりたくて18歳で上京した時に、1回就職したんですね。お肉の配達をやってたんですけど。それでお得意さんにお肉を持って行って、僕が「どうも、ありがとうございました」ってドアを閉めると、中から「アハハハハ!」って笑い声がするんですよ。最初は「何だろう、僕が出た後にそんなおもしろいことがあったのかな」って思ったんですけど、次の日も3回目も僕が出るとやっぱり笑い声が聞こえるから、ある時、気になって聞いてみたんですよ。

テリー そりゃ、気になるよね。

ウド そしたら「あ、聞こえてたんだ」って言われて、「いや、鈴木君が初めて来た時から、あの人は一体何なんだろう、変な人だなって思って笑ってたんだよね」って言うんですよ。「でも、君の前では笑えないから、出た後に笑ってたんだ」って。

テリー ええっ、そんなこと言われちゃうんだ。でも、その後は笑われなくなったんでしょう?

ウド 「今日も来た」みたいな感じで、その場で笑う感じになりました。そこからは打ち解けて、すごくお世話になって、よくしてもらったんですけど。

テリー でも、何か失礼だよね。

ウド あとは例えば、バス停や電車のホームで並んでる時に、その前が女性だったりすると、パッと振り向いて、僕を怪訝(けげん)そうな顔で見るんですよね。時には驚いて、声を出したりする女性もいて、「何でなんだろう」と思ったんです。その時は僕、人見知りなんで、何も言えなかったんですけど。

テリー 何だったの?

ウド よくわからないんですけど、それが悲しかったんですね。でも芸能界に入って、少しずつテレビに出られるようになったら、今度はそういう女性が振り向いて「あ、ウドさん」って笑ってくれるようになったんです。その時に「あぁ、芸能界って、何ていいところなんだ。入ってよかったな」と思いましたね。

テリー でもさ、そういうリアクションをされると人前に出るのが怖くなったりしない? よく気持ちが折れなかったね。

ウド そうですね。子供の頃から斉藤清六さん、関根勤さん、小堺一機さんが好きで、芸人になりたかったんですね。漫才ブームもありましたし、ドリフも「オレたちひょうきん族」も「欽ちゃんのどこまでやるの!」も全部見てたんですよ。

テリー その中で清六さんっていうのは?

ウド 中学1年の時に「欽どこ」で「村の時間の時間がやってまいりました」っていうのを初めて見たんです。そのマネを中学の体育館の壇上で、何かの集まりがあった時にやったらワーッとウケたんですよ。それが芸人になった原点というか、すごくうれしかったですね。

カテゴリー: 芸能   タグ: , , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
おにぎり1000円に弁当1万円だって…関西国際空港「超インバウンド価格」露骨なつり上げに悲鳴!
2
やす子に異変!最大のストレス発散法「貯金額を見る」で大いに問題になること
3
挫折の末に大谷翔平の妻になった「バスケ元日本代表」真美子夫人のアスリート人生
4
「花咲舞が黙ってない」第3シリーズ「主演候補」は今田美桜のほかにもうひとりいた
5
清原和博の長男「ドラフト指名候補」で中日・日本ハム・ヤクルト・西武が絶賛獲得調査中