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第1次岡田政権セ・リーグ史上最大ゲーム差をひっくり返された「悪夢の分岐点」/阪神V逸の屈辱史(2)

 前回の2021年から遡ること13年。2008年にも悪夢が訪れた。岡田彰布第1次政権の、5年目のシーズンだ。投手陣はウィリアムス、藤川球児、久保田智之のJFKトリオ、下柳剛、安藤優也、岩田稔らを揃え、打線は赤星憲広、今岡誠、平野恵一、新井貴浩、鳥谷敬、金本知憲、矢野輝弘と強力だった。

 開幕から5連勝して、いきなり首位を快走。6月4日からは6連勝をマークし、6月7日には貯金が20に到達していた。7月には2位・巨人に13ゲーム差をつけ、前半戦で「優勝マジック」を点灯させる圧倒ぶり。

 ところが北京五輪に藤川、矢野、新井、オーストラリア代表としてウィリアムスを派遣したことで、状況は一変する。強行出場の新井が腰の骨折で離脱すると、得点力が低下。8月、9月と2カ月連続で5連敗するなど、ドロ沼へハマッていく。巨人の猛追を受けて、9月21日には首位に並ばれてしまうのだ。

 勝負を決したのは、10月3日のヤクルト戦だった。6回まで5対0と大量リード。先発の安藤から久保田、ウィリアムスへとつないだが、2人とも炎上する。さらに藤川も止められず、JFKが打たれて逆転負け。10月8日の巨人との直接対決にも敗れて、首位陥落と同時に巨人にマジックが点灯した。最終的に84勝57敗3分けの巨人に、逆転Vをさらわれたのだった。

 阪神は82勝59敗3分けで、2ゲーム差の2位に終わる。一時は2位に最大13ゲーム差をつけながら、セ・リーグ史上最大ゲーム差の逆転V逸となった。この結果、岡田監督は責任を取って辞任。第1次政権が幕を閉じた。

 第2次岡田政権1年目の今年も、シーズン序盤は独走していた。虎党は悪夢の記憶が脳裏によぎるが、またあの屈辱の再現を見せられてしまうのか…。

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