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“掛布×江夏”バックスクリーン直撃対談「2015年“セ・パ新勢力”を徹底激論」(1)

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 オフのFA補強に4人の新監督就任──。激動のプロ野球は、2015年シーズンを迎える。球界を盛り上げ、大いに注目を集める「セ・パ新勢力」の実力やいかに。新春特別対談第2弾は、掛布DCと江夏臨時コーチが激論診断!

掛布 今シーズンは、各チームが形を変えて開幕を迎えるって感じがしますね。

江夏 ソフトバンク以外は日本一になれなかったんだから。これを勝つように努力するのがファンに対するメッセージじゃないかな。

掛布 そう考えると、(CSで)最後に負けたオリックスがこうやって補強するのは当然なんですね。あと1勝でパ・リーグを制覇できたわけですから。

江夏 メジャーリーグでは勝ちたいと思えば球団はドーンと金を使う。日本もそうなってきたのかな。

掛布 僕はもちろん阪神のDCですけど、実は広島に頑張ってほしいという思いもあるんですよ。すごく日本らしいでしょ(笑)。広島がセ・リーグを制したり、日本シリーズを制したりすると、何か一石を投じることになるんじゃないかな。

江夏 昭和50年の赤ヘルはすごかった。日本の野球を変えたと思ったよ。後楽園球場で巨人に勝ってリーグ初優勝を決めた時の雰囲気は、見ていて身震いしたもんね。新しい野球界の幕開けという気がした。

掛布 あの年、甲子園でオールスターがあったんですよ。衣笠(祥雄)さんと(山本)浩二さんが2打席連続アベックホームランを打って。赤いヘルメットが甲子園のグラウンドを回る。やっぱり衝撃的でしたね。

江夏 13年、14年のカープは、それに似てきてるよ。

掛布 そうですよね。「カープ女子」みたいな盛り上がりも起こるわけでしょ。他の5球団とチーム作りが違うじゃないですか。僕が言うのは変ですけど、カープにも頑張ってほしいですよね。

江夏 いつまでも「田舎」と言われる雰囲気っていうのかな。そのローカル球団が頑張っているんだと。去年の後半なんか神宮、東京ドーム、甲子園も横浜も、球場が真っ赤なんだよ。それまではどちらかといえば黄色が多かったよね。それ以上に赤い色が目立ってたよ。これは新しい時代の1ページかなと思ったね。

掛布 だから僕は、今年の阪神はそんなに甘くはないと思いますよ。昨年、ピッチャーも、メッセンジャーや呉昇桓〈オスンファン〉は、かなり無理して使いましたでしょ。呉昇桓はポカンとホームランを打たれる場面もありましたし。

江夏 1年目の選手だし、韓国とは若干違うと思うしね。ただ、ちょっと疑問に感じたのは、キャンプや春先のフォームから、夏以降のフォームが変わったこと。

掛布 変わったんですか?

江夏 キャンプやオープン戦の頃はいいフォームで投げていたんだけど、自分が毎試合投げないといけないという考えからかな。

掛布 ああ、なるほど。

江夏 フォームがラフになった。それとね、彼の球は速くて重い。彼の腕の振りは、まっすぐとスライダーを投げれば最高なんだよ。それなのにスライダーを投げないでフォークに変わった。これも何でかなと。

掛布 久保田も結局、フォークを投げて失敗しましたからね。まっすぐとスライダーでよかったのに。

江夏 呉昇桓は、スライダーを投げるには最高の腕の振りだよ。昔の宣銅烈〈ソンドンヨル〉を彷彿とさせるような。

掛布 ああ、すばらしいスライダーでしたね。

江夏 それなのに何であのフォームになったのか、何でスライダーを投げずにフォークに走ったのか。これから阪神のお手伝いに行くわけだから、もし機会があれば聞いてみたいね。まあ、ホームランを打たれないピッチャーはいないけどね。

掛布 歴代のエースと言われるピッチャーの被本塁打数なんてすごいですから。江夏さんだって‥‥。

江夏 自慢じゃないけどな(笑)。

掛布 打たれる美学を持ってましたよね。

江夏 俺は299回(ホームランを見送って)首を後ろに振ってるんだから。

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