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記事全文を読む→浦和レッズ「不思議な監督交代劇」にあったのは「職場放棄・4人退団・無駄な補強」
契約解除となったペア・マティアス・ヘグモに代わって、浦和レッズに復帰したマチェイ・スコルジャ監督が初陣でG大阪を1-0で破り、好スタートを切った。
ただ、なぜこの時期に監督交代なのか、疑問は残る。解任、就任が発表されたのは8月27日。8月24日の川崎フロンターレ戦は豪雨のため中止になったが、1-0でリードしていた。その前の鹿島アントラーズ戦はカウンターでチャンスを作りながら、0-0で引き分け。内容的には悪くなかった。
それ以上に現在の浦和はリーグ優勝が絶望的で、ACL(アジアチャンピオンズリーグ)の出場権を得るのは厳しく、かといって大きく負け越さない限り、J2降格はない。つまり、監督を代える材料が見当たらないのだ。
今年4月にスポーツダイレクターに就任した堀之内聖氏は監督交代の理由を、
「始動時に描いた成長曲線に対し、現時点でのチームの完成度は後れを取っていると言わざるを得ません。成長の方向性を継続することと、成長のスピードを上げることの重要性を再確認し、そのための手段として、このタイミングでの監督交代という決断を下しました」
と抽象的な説明をした。どこの部分が遅れていて、何が原因なのかという具体的な説明はなかった。
ハッキリ言ってしまえば、ヘグモ前監督は西野努テクニカルダイレクターが招聘した。その西野氏が4月に突然の退団。いわゆる職場放棄みたいなものだ。急遽、堀之内氏が強化責任者にあたるスポーツダイレクターに就任。堀之内氏は2022年、スコルジャ監督招聘に大きく関わっていた。その堀之内氏が強化責任者になったのだから、スコルジャを監督として再登板させるのは当然のことだろう。
ただ、このチームの問題点はそこだけではない。シーズン途中で守備の要だったアレクサンダー・ショルツ、キャプテンだった酒井宏樹、酒井のあとを継いでキャプテンになった伊藤敦樹、そして昨季攻撃の中心だった岩尾憲の4人が退団し、新天地に移籍してしまった。いずれもヘグモ監督とうまくいっていなかったことが、原因のひとつだった。
だったらもっと早めに手を打つべきだった。7月に湘南ベルマーレ、京都サンガ、コンサドーレ札幌と残留争いを繰り広げている下位チームと対戦して1分2敗。特に最下位の札幌に3-4で負けたタイミングで中断期間に入っただけに、そこで監督を交代するのがタイミング的にはベストだった。
補強もよくわからない。特にノルウェー代表のソル・バッケンについては、最初から6カ月後に欧州に戻るのが既定路線だった。昨年8月にローマで1試合に出場し、そこからレンタルでオリンピアコス(ギリシャ)に移籍したが、数試合に出場して構想外に。欧州内では1シーズン2クラブまででしかプレーできないため、欧州ではないアジアの浦和にレンタルで加入しただけ。契約を延長するつもりなど、最初からなかった。こういう選手に無駄なお金を使ってどうするのか。
この夏も攻撃的な選手を補強しているが、スコルジャ監督の基本システムである4-2-3-1の3のポジションをこなせる選手が10人以上もいる。逆にショルツと酒井が抜けた最終ラインは層が薄くなり、全体のバランスが悪くなっている。
クラブの体質なのか、資金力はあるが効率的な補強ができず、成績がともなわない。堀之内スポーツダイレクターとスコルジャ監督のコンビで、どこまで浦和を立て直すことができるか。課題は少なくない。
(渡辺達也)
1957年生まれ。カテゴリーを問わず幅広く取材を行い、過去6回のワールドカップを取材。そのほか、ワールドカップ・アジア予選、アジアカップなど、数多くの大会を取材してきた。
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