社会

悪質ホストクラブ「摘発されても営業」「新たな手口が次々と」を撲滅する「カネの動きを追跡」システム

 警視庁が悪質なホストクラブの撲滅に向けた「新たな対策」を検討していることが明らかになった。有識者会議では、違法行為が発覚した店舗を持つグループ会社に対し、新規店舗のオープンを許可しない仕組みの導入が議論された。

 だが、この対策に疑問を差し挟む声は多い。ホストクラブ事情に詳しいジャーナリストは、次のように説明する。

「現在の風営法ではホストクラブが摘発されても、グループ会社が店名を変えるなどして営業を続けることが可能です。そのため、警察とのいたちごっこが繰り返されています。仮に今回の対策が実行されたとしても、表向きの代表者や社長を別人に変更し、形式上は個人経営を装う店舗が増える可能性は高い」

 悪質ホストクラブが法の抜け道を利用して営業を続けるであろう状況下、可能性が指摘されている中、警視庁はさらに「スカウトバック」と呼ばれる金銭の流れへの警戒を強めている。

 これはホストが性サービス店に女性を紹介することで得られる報酬を指す。有識者会議ではこの「スカウトバック」を支払った性サービス店の摘発強化についても、議論が進められている。

 ところが、だ。この問題にも解決が難しい構造的課題が潜むのだと、先のジャーナリストは指摘するのだ。

「取り締まりを強化しても、新たな手口が次々と生まれます。例えばインターネット上での匿名性を利用した広告や、SNSを通じたスカウト活動など、現行の法律が対応しきれないケースが増えるおそれがあるのです」

 悪質ホストクラブや性サービス業界における違法行為を根絶するためには、単なる規制強化だけでは不十分。業界全体に流れる資金の動きを透明化し、それを追跡可能にする仕組みを整えることが求められる。

 店名や名義を変えるだけで事実上の営業を続ける手口に歯止めをかけるため、より徹底した監視体制と厳格な罰則の導入が不可避なのである。

カテゴリー: 社会   タグ: ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<老人性乾皮症>高齢者の9割が該当 カサカサの皮膚は注意

    330777

    皮膚のかさつきを感じたり、かゆみや粉をふいた状態になったりすることはないだろうか。何かと乾燥しがちな冬ではあるが、これは気候のせいばかりではなく、加齢による皮膚の老化、「老人性乾皮症」である可能性を疑った方がいいかもしれない。加齢に伴い皮膚…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<中年太り>神経細胞のアンテナが縮むことが原因!?

    327330

    加齢に伴い気になるのが「中年太り(加齢性肥満)」。基礎代謝の低下で、体脂肪が蓄積されやすくなるのだ。高血圧や糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病に結びつく可能性も高くなるため注意が必要だ。最近、この中年太りのメカニズムを名古屋大学などの研究グル…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<巻き爪>乾燥による爪の変形で歩行困難になる恐れも

    326759

    爪は健康状態を示すバロメーターでもある。爪に横線が入っている、爪の表面の凹凸が目立つようになった─。特に乾燥した冬の時期は爪のトラブルに注意が必要だ。爪の約90%の成分はケラチン。これは細胞骨格を作るタンパク質だ。他には、10%の水分と脂質…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

注目キーワード

人気記事

1
佐々木恭子アナの結婚式「スピーチ事件」に堀江貴文が憤慨する「モラルが低いフジテレビの文化」
2
【まさかの会見】「女子アナ性接待」をうっかり匂わせたフジテレビ副会長の「大失態」
3
「話にならないと思いますよ」元世界王者・内藤大助が斬り捨てる「井上尚弥の挑戦者」の平凡さ
4
伊勢ケ濱部屋から出ないと「照ノ富士と激突」の火ダネに…元白鵬の宮城野部屋「閉鎖解除」カウントダウン
5
渡辺麻友にフジテレビ・渡邊渚元アナ…突然テレビから消えた美女の「非公表な体調問題」