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DH制導入を拒むセ・リーグ球団監督の「駆け引き戦略」「神宮での楽しみ方」言い分はアリか

 指名打者(DH=Designated Hitter)とは野球において、攻撃時に投手に代わって打席に立って打撃を行う選手のことをいう。

 1973年、メジャーリーグのアメリカン・リーグで最初に導入され、2020年にナショナル・リーグも追従。日本では当時、人気低迷にあえぐパ・リーグが導入し、以降は学生野球や社会人野球にも広がった。オリンピックやWBC、WBSCプレミア12など、数々の野球の国際大会でも採用されている。

 そうして今や「当たり前」となっているDH制だが、頑なに導入を拒んでいるのが、日本のセ・リーグだ。1月20日の12球団監督会議では、セ・リーグにもDH制を導入すべきかとの議題が上がり、ソフトバンクの小久保裕紀監督は交流戦のセ本拠地でもDH制を導入するよう提案。

 一方で通常のリーグ戦では賛成派と反対派がハッキリと分かれ、議論が開始された5年前から平行線が続いたまま、交わる気配を全く見せなかった。

 DH導入に真っ向から反対しているのは広島とヤクルトだ。新井貴浩監督は「駆け引きの醍醐味」を引き合いに「戦略的な幅が広がる」とキッパリ。高津臣吾監督は「ブルペンで準備中の相手投手が見えるので、DHがない方が神宮の楽しみ方ができる」と、反対の理由を説明している。

 本心では、資金力で巨人や阪神などに劣る広島は、さらに戦力差がつくことを懸念していることだろう。マツダスタジアムは本塁打が出にくいため、それを強みにしたいという気持ちがあるのだ。ヤクルトは神宮球場の狭さゆえ、相手チームからの被弾を恐れていると言われる。

 それぞれの考え方や環境によって意見が分かれるのは当然だろうが、DH制を導入していないのは、世界中でセ・リーグだけ。時代の潮流を考えれば、いずれ導入が本格検討されることになるだろう。

(ケン高田)

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