まさにアメリカン・ドリーム、総額70億円以上の大型契約は必至か。
ヤンキース戦で5回5安打無失点、8三振を奪う好投で今季3勝目をマークしたオリオールズ・菅野智之の、来季以降の契約が早くも俎上に載せられている。
菅野はここまで6試合に先発登板して3勝1敗、防御率は3.00だ。ブランドン・ハイド監督の信頼は厚く、今やアメリカン・リーグ東地区で最下位争いをするチームのエース格的な存在になっている。
「とはいえ、来季以降もチームに残る可能性は、日に日に低くなっています。今季は年齢的な問題もあり、お試しのような1年契約ですが、次の契約ではどこまで年俸が高騰するのかわかりませんからね」(スポーツライター)
菅野の今季の契約は年俸1300万ドル(約18億5000万円)で、サイ・ヤング賞獲得などのボーナスは、最大で35万ドル(約5000万円)といわれている。
「このまま好調が続くようなら、ボーナス抜きで年俸2000万ドル(約29億円)から2500万ドル(約35億5000万円)で最低2年契約の提示が必要となるのでは」(前出・スポーツライター)
オリオールズは世界的投資会社カーライル・グループの元CEOであるデビッド・ルーベンスタイン氏がオーナーに就任してから財政状態は良好だが、ここまでの活躍を考えれば、獲得に向けてマネーゲームが繰り広げられる可能性は大いにあろう。
「メジャー屈指の金満球団であるヤンキースが、獲得に名乗りを上げるかもしれない。ヤンキースはビジネス面でも日本人メジャーリーガーを欲しがっているし、ゲリット・コールがトミー・ジョン手術を受けるなどして、先発陣の数には不安がある。シーズン中のトレードで菅野の獲得して、その後、じっくりと来季以降の契約について話し合う可能性さえあります」(メジャー関係者)
この試合で、打率4割超のアーロン・ジャッジから空振り三振を奪ったことで、全米での認知度が格段に増したオールド・ルーキー。その価値はどこまで上昇するのか。
(阿部勝彦)