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【発掘】長嶋茂雄があの「10.8決戦」当日に起こしていた「失踪未遂事件」の顛末

 肺炎のため亡くなった巨人・長嶋茂雄終身名誉監督が、実は「失踪未遂事件」を起こしていたことを知っているだろうか。

 その事件が計画されたのは、伝説の10.8決戦当日だった。10.8決戦は1994年10月8日にナゴヤ球場で行われたもので、日本プロ野球史上初めて、レギュラーシーズンの最終戦前に2チームが同率首位で激突した試合。巨人と中日が戦い、勝ったチームがペナントを制するというものだった。この決戦を前に、長嶋番記者の間ではとある話が囁かれていた。当時、取材にあたっていたマスコミ関係者が回想する。

「実はその日の番記者は負けたケースも想定し、朝からこんな話題で持ちきりでした。勝てば万々歳ですが『負けた場合は長嶋監督のことだから、間違いなく辞任話に発展する。試合直後からストーブリーグがスタートする。となれば、監督に張り付かなくてはいけないが、雲隠れする可能性が高い。明日からは完全密着体制を組まなくては…と」

 ところが、事態はそんな単純ではなかった。関係者からこんな情報がもたらされたからだ。

「監督の専用車が今、東名高速を走り、名古屋に向かっている。もし負けるようなことになればホテルには戻らず、ユニフォームのまま東京に帰るはず。それが田園調布の自宅とは限らない。どこかに雲隠れして日本を離れるかもしれない」

 この情報に長嶋番記者は焦りまくり、試合が始まってもミスターの追跡プランを組むのに頭を悩ませていた。当時の担当記者によると、

「レンタカーを予約した会社もあったようです。巨人の敗戦が濃厚になった時点で、球場近くで借りたレンタカーに乗って待機。監督専用車を追跡しようという作戦でした。監督専用車の車種とナンバー、運転手さんはわかっていますしね。なんとか追跡できるのでは、と思っていた」

 結果、巨人が勝って優勝。結果が逆ならば、東名高速でカーチェイスが繰り広げられていたかもしれない。

(阿部勝彦)

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