格安航空会社ジェットスター・アジア航空が、2025年7月31日をもって全事業を終了すると、正式に発表した。
同社はシンガポールを拠点とするジェットスターグループの子会社で、シンガポール・チャンギ空港をハブとした国際線16路線を展開。就航先はクアラルンプール、ジャカルタ、バリ、バンコク、プーケットなど、東南アジアの主要都市に広がる。
日本を結ぶ路線としては、那覇~シンガポール線および、関西~マニラ経由~シンガポール線の2路線を運航しているが、これらも7月末で停止。今後は段階的な減便を経て、全てのフライトを終えることになる。
すでに航空券を予約している乗客に対しては、全額返金などの対応を行うとしているが、7月に那覇~シンガポール便を予約していた関東在住の男性(30代)が言う。
「思い出すのはコロナ禍の時の悪夢ですね。予約していた便が急に欠航になり、ポイントで返金されましたが、同じような価格帯の便はもうなく、結局はかなり高い航空券を買わざるをえなかった。今回も似たような状況で、急に言われても他の便はすでに埋まっている。安さを売りにしているのに、意味がない」
格安航空会社の運航停止や撤退は珍しくないとはいえ、夏の繁忙期直前の発表だけに、その影響は大きい。特にコストを抑えての海外旅行を計画している個人旅行者や学生にとっては、代替手段の確保が難しいのが現状だ。旅行者や関係各所への補償対応を含めた、今後の対応はどうなるのか。
(旅羽翼)