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記事全文を読む→【とんでもないハチの生態】ゴキブリの脳に毒針を刺して奴隷支配⇒体内に卵を産み付けて幼虫が食い尽くす
連日の異常な猛暑で人間も動物も植物も虫もグッタリしているかと思えば、エアコンが効いたリビングでくつろいでいると、黒いモノが目の前をササササ…。「ギャ~ア~!!」と叫んで手に取った新聞を丸め、すぐさま追いかけるも、どこかへ姿を消してしまった。
そんな経験をしていないだろうか。
昔から「家の中でゴキブリを1匹見つけたら、100匹はいる」と言われてきた。研究者によれば、ゴキブリのメスが1回に産む卵は約30個。それを生涯に15回から20回ほど繰り返すため、計算上では「家にメスのゴキブリが1匹いたら、おおよそ500匹はいる」となるというから、実に恐ろしい。
ところが、だ。人類が死に絶えてもゴキブリだけは生き残る、などと冗談ともとれない説がある中、その生命力たくましいゴキブリに毒針を刺し込み、ゾンビ化させるハチがいるという。東南アジアやアフリカなどに分布する、体長2センチほどの、エメラルドゴキブリバチだ。
エメラルドなどとキレイな名前を持っているが、なんともエグイ行動をとるのである。昆虫研究者が解説する。
「やり方としてはまず、ゴキブリを上から押さえ込み、毒針で胸部を刺します。すると体全体に毒が回って、前肢が5分程度、麻痺します。その間に、ゴキブリの脳に針を刺す。すると30分ほどで、ゴキブリは完全にこのハチに支配され、誘導されるがままにハチの巣穴まで歩かされた後、体内に卵を産み付けられます。この時、ハチは2本あるゴキブリの触角を半分に切り落としているため、ゴキブリはもはや、ハチの奴隷状態。そしてハチの幼虫がゴキブリの体内を全て食べ尽くすと、外に出てくるんです」
ゴキブリにとっては、捕まったら最後、絶対に逃れることができない暗殺者、というわけなのだ。
近年の研究により、エメラルドゴキブリバチから採取された毒液の成分にはドーパミンのほか、新たなタイプのペプチド(短いアミノ酸配列)「アンピュレキシン」が含まれていることが明らかになった。
医療ジャーナリストが言う。
「ハチがゴキブリを操る上で、このペプチドが重要な役割を担っていることは間違いないとして、神経科学分野での研究が進められています。ハチに刺された後、ゴキブリに見られる手足の震えや筋肉の緊張などの『寡動』は、パーキンソン病に現れる主な症状のひとつ。将来のパーキンソン病研究に役立つ可能性があるとして、期待されています」
ちなみに、エメラルドゴキブリバチ自身は日本には生息しないものの、近縁のセナガアナバチや、ミツバセナガアナバチといった仲間は本州に普通に生息している。これまたゴキブリにとって、最凶最悪の天敵となっているようだ。
(灯倫太郎)
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