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Posted on 2025年10月01日 11:00

【田中将大200勝の舞台裏】巨人の守護神マルティネスが「8回二死から回またぎ登板」したのはなぜか

2025年10月01日 11:00

 巨人・田中将大が10度目の先発を任され、6回を投げて2失点。今季3勝目は史上4人目となる日米通算200勝の歓喜と化した。楽天で119勝、ヤンキースで78勝、巨人で3勝を積み重ね、名球会入りの条件を満たした節目の白星だった。試合は巨人が4-2で勝利し、スタンドは祝福の拍手に包まれた。

 実はこの試合には、もうひとつの視点があった。阿部慎之助監督の「継投策」だ。8回表二死、2点リードの場面で、守護神ライデル・マルティネスを通常より早くマウンドに送ったのだ。「なぜ大勢を下げて、マルティネスを回またぎさせるのか」と思った人はいるだろうが、田中の200勝を盤石にするため…という理由だけによるものではなかった。阿部監督の「別の狙い」があったのだ。

 マルティネスはこの時点で45セーブを挙げており、セ・リーグのシーズン最多記録46にあと1と迫っていた。セ・リーグでこの数字に到達したのは、2005年の岩瀬仁紀(中日)、2007年の藤川球児(阪神)の2人だけ。この日、無失点に抑えたマルティネスは、46セーブ目をマーク。歴代最多記録に肩を並べ、同じく46セーブの中日・松山晋也と並び立った。翌日の最終戦は、歴代最多を懸けた一騎打ちの舞台に変わった。
 
 セーブは「登板した時点」で条件を満たしていれば、その後にリードが広がっても成立する。例えば2点リードでマウンドに上がった投手が、味方の追加点で5点差に広げても、最後まで抑えればセーブが記録される。このため阿部監督は8回二死、2点差の場面でマルティネスを起用し、セーブ機会を確定させたとみられる。もし9回アタマからの起用で、8回裏に追加点が入って4点差以上となってしまえば、セーブの条件は消えていた。

 試合後、中日の井上一樹監督はこう指摘している。
「だから今日は(マルティネスを)8回二死から投げさせたわけでしょ。それは意識していますよ。明日で白黒がつくなら、試合の流れの中で(松山)晋也が(タイトルを)獲れる方向に。ただ、小細工はできない」
 自然な展開での決着を強調したのだった。

 田中の200勝に沸いた夜に終盤を締めたマルティネスの登板は、節目の勝利を守り抜いただけでなく、自らの記録を歴代最多に並べる結果にもつながった。10月1日の最終戦は、マルティネスと松山の直接対決が期待される。どちらが47セーブ目を挙げ、単独の新記録に到達するのか。

(ケン高田)

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