政治
Posted on 2026年05月20日 06:45

【あなたも市議会議員に!~後編】議員をやる強みは「ひきこもり」「高校中退のクズ芸人」「社会から外れた人生」でいい

2026年05月20日 06:45

 元お笑い芸人で「間違いない!」のフレーズで知られる長井秀和氏は現在、東京・西東京市の市議会議員だ。2022年の選挙ではなんと、トップ当選。彼は今、「閉塞した日本に地方から風穴を開ける」ため、全国各地の市議選で新人立候補者の応援に駆け回っている。
 それと同時に「年齢、学歴、職歴不問! 高給、勤務日自由、やりがいあり!」をモットーに、新しく市議を目指してみようという人材を、日本全国で探しているのだ。

 その主張は、この5月発売の「市会議員になろう!!」(飯塚書店)という、長井氏が自ら監修した書籍でも語られているのだが、実際にどんな人物なら市議会議員選挙で当選しやすいかを分析している。彼が言うには、
「とにかく若くて健康そうな人。20代じゃなくてもいい。今の地方議会は60代とかが多いから、40代なら十分に若手。高齢化した町なら、特に住民が心配しているのが、災害時にちゃんと働いてくれる人かどうか。だから立候補を決めたら、防災士の資格くらい取ったらいい」

 それと何かひとつ、強い「専門分野」を持っていることだとして、
「高齢者福祉に強いとか、雇用問題に強いとか、そういうんじゃなくてもいい。『自分は3年間、家に引きこもってたから、引きこもりの気持ちは誰よりもわかる』でもいいんです」
「市会議員になろう!!」にはその実例として、5人の市(区)議会議員が登場している。

 まずは「市議はオイシイ仕事」とXに投稿して、周囲の現役市議たちの軽いヒンシュクを買った元保育士の埼玉県加須市議・宮代翔太氏だ。
「保育士時代に比べて収入アップで、しかも自由時間が増えた。オイシイ発言は、私の実感です。しかし保育の道に携わってきたからこそずっと、加須を日本一子育てしやすい街にしよう、と本気で頑張っているんです」

 30年間、売れないクズ芸人をやった末に東京・中野区議となった井関源二氏は、高校中退の経歴。自転車でインド放浪後に群馬県沼田市議になった今成あつこ氏は、
「自分たちのように、マトモな社会のルートから一度は外れた人間だからこそ、困っている人、社会の弱者といわれる人たちの手助けができる」
 と胸を張るのだ。

トークライブでぶっちゃける「地方議会」の話

 大学卒業後、「ひきこもり」として過ごした経験を持つ、神奈川県座間市議の片岡将志氏はどうか。
「自分にひきこもりの気持ちがわかるからこそ、同じ境遇の人たちの相談を何時間でも聞ける」
 統合失調症を発症した後に、神奈川県大和市議になった堀合研二郎氏も、強い決意で議員活動を続けている。いわく、
「障害者、ことに精神障害者の問題には、私がずっと取り組まなくてはいけない」

 様々な境遇を持った人たちが集まり、いろいろな形で自分たちの住む街をよ
くしていく。それが地方議会の本来の目的なのだ。長井氏は改めて言う。
「市議会って世襲の議員や、町内会や労働組合の利益代表や、自分たちの主張だけが正しいと思ってる社会運動家や、県会や国会へステップアップするための踏み台として考えてる上昇志向の人間や、そういうのばかりが集まってきてたでしょ。もっとぜんぜん違う雑多な人間が入るべきなんですよ」
 そのためにも、日本各地で最も数多い市議選が行われる2027年4月の統一地方選挙の盛り上がりに、長井は期待しているという。みんながもっと地方議会に目を向けてほしい、と。

 なお、5月29日夜には東京・高円寺の「高円寺パンディット」で「市会議員になろう!!」出版記念トークライブが開催される(19:30スタート、前売1500円、サイン入り書籍付きチケット3000円=事前販売・送料込み、チケット購入はLivePocketまたはPeatix)。長井氏のほかに井関氏と今成氏も登場予定だ。大いに地方議会を語り合うというので、興味がある、あるいは自分も市議選に出てみようという人は、ぜひ足を運んでみては。

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