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記事全文を読む→【森保ジャパンとフジテレビ】佐野海舟を「感動の物語」に組み込んだら批判が出て慌てて削除「過去の経緯」問題
火がついた原因は、佐野海舟が日本代表に戻ったことそのものではない。テレビ局が彼を「感動の物語」に組み込んだことだった。
発端は、フジテレビのサッカー関連アカウントが、佐野を「最高の景色へのラストピース」と紹介した投稿である。ワールドカップへの期待を込めたコピーだったが、ネット上で批判が広がると、投稿は削除された。
フジテレビが理由を説明した事実は確認できていない。同じ企画で上田綺世や遠藤航、前田大然らを紹介した投稿があるが、それらは残ったまま、佐野の投稿だけが消えている。
佐野は2024年7月に不同意性交の疑いで逮捕されたが、翌8月に不起訴処分となった。代表から外れた時期を経て復帰し、活動前には謝罪会見を開いて反省を口にしている。JFA(日本サッカー協会)は復帰の理由として、相手方との話し合いが成立したこと、本人が深く反省していること、不起訴で刑事事件としては終了していることを挙げた。
そもそも佐野の代表復帰そのものに否定的なファンは少なくない。選出の撤回を求める署名が集まったこともあり、過去の経緯を理由に起用に反対する声は根強い。
一方で、不起訴という手続きを踏んだ以上、出場は受け入れるという声も多い。その双方が引っかかったのが、佐野を「最高の景色へのラストピース」と呼び、感動の主人公のように紹介したことだった。
批判の矛先は佐野個人よりも「伝え方」へと…
「不起訴なら叩くべきではない」
「それでも美談にするのは早い」
「実力は認める。だが過去を考えれば、この持ち上げ方は配慮を欠く」
指摘の中身は様々だ。だが批判の矛先は佐野個人というより、その伝え方へと向いていた。
フジテレビの立場にも、難しさはある。代表戦を盛り上げるには、選手一人ひとりを物語として描く作業が欠かせない。佐野も他の代表選手と同じ言葉で送り出された一人だった。特別に持ち上げたわけではない。だが佐野には過去の経緯があり、同じ「ラストピース」でも、他の選手とは違う反応を生んだ。加えてフジテレビ自体、近年は企業姿勢を問われる場面が続き、その発信は普段以上に厳しい目で見られやすい。
JFAが理由を説明し、本人が頭を下げても、割り切れない思いはまだ残っている。そこへ他の選手と同じコピーをそのまま重ねたことが、反発の引き金になった。問われたのは佐野の過去そのものではなく、それをどう伝えるかという、送り手側の配慮だったのである。
(ケン高田)
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