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記事全文を読む→広瀬アリス「中国BYDラッコ」VS広瀬すず「スズキ・ワゴンR」軽自動車CMで姉妹激突に潜む「本当の難敵」
姉は中国メーカーの軽EV、妹は国産軽のCMで知られる。広瀬アリスと広瀬すずが図らずも、軽自動車市場の新旧車種を挟んで向き合う形になった。
中国BYD Auto Japanは7月28日、日本市場向けに専用開発した軽EV「RACCO(ラッコ)」を正式発売した。CMに起用されたアリスにとっては、自動車CM初出演となる。妹のすずは2017年からスズキ「ワゴンR」のCMに出演し、2021年9月発売の「ワゴンRスマイル」でもモデルの「顔」として定着してきた。
ラッコは全高1800mmのスーパートール型で、ワゴンRスマイルはそれより背を抑えたコンパクトな軽ワゴンだ。車の個性が違うように、姉妹の個性も違う。
ラッコは3グレード構成で、価格は「200」が214万5000円、「300Plus」が239万8000円、「300Premium」は249万7000円。国のCEV補助金は、全グレード15万円だ。東京都では基本助成20万円に給電機能加算10万円、BYDのメーカー別上乗せ10万円が加わる。再エネ関連の追加助成を除くと計55万円となり、200は車両価格ベースで159万5000円である。
バッテリー容量は200が22.4kWhでWLTC航続距離210km、300Plusと300Premiumは35.8kWhで320km。全グレードに両側電動スライドドア、10.1インチタッチスクリーン、Apple CarPlay・Android Auto、アダプティブクルーズコントロールが標準装備される。アラウンドビューモニターは300Premiumのみ標準、NFCキーは300Plus以上の搭載だが、充実した装備は国産軽に比べて決して見劣りしないレベルである。
実はラッコが本当に挑む相手は、ワゴンRスマイルではない。軽の絶対的王「N-BOX」と、それに続く人気車「スペーシア」だ。2026年上半期、N-BOXは10万2419台で軽乗用車首位、スペーシアが8万3229台で2位。BYDが食い込もうとしているのはその一角である。
掲げる目標は「2026年末までに1万台を受注する」
とはいえ、BYDには不利な部分がある。国の補助金は全グレード一律15万円で、最大58万円が出る国産軽EVと比べると、最大43万円少ない。その分を軽EV最長となる320kmの航続距離と、充実した標準装備で埋める戦略だ。航続距離だけ見れば200の210kmでも日常使いには十分だが、「サクラ」など国産軽EVと補助金込みで比較された時、価格競争力を保てるかが問われる。
BYD Auto Japanが掲げるのは、2026年末までにラッコ1万台を受注するという目標だ。N-BOXが上半期だけで10万台を超える市場で、年末までのおよそ5カ月で月平均約2000台という高い目標になる。
現在のショールームを備えた正規店は56店舗、業販店などを含めても77拠点にとどまる。ホンダやスズキと比べると販売網の差は大きく、価格や装備だけでは簡単に埋められない。
アリスの初自動車CMは話題になる。だがラッコが越えなければならないのは、妹のワゴンRスマイルではない。N-BOXとスペーシアが長年かけて築いた販売力と、国産軽への根強い信頼だ。BYDの日本攻略の成否は、その壁を崩せるかどうかにかかっている。
(ケン高田)
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