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記事全文を読む→【節水ブームの深淵】洗濯機の「標準使用水量」って何だか知ってる?衣類に洗剤残り「白い粉」が消える水量は…
洗濯機を買い替えてから、黒い服を取り出すたびに白い粉のようなものが付いている。すすぎを終えても洗剤のニオイが残り、運転中には衣類が水面から顔を出したまま回っている。そんな違和感を覚えたことはないだろうか。
白い粉の正体は、衣類に残った洗剤成分だ。洗剤の量や洗濯物の詰め込み方に対してすすぎが足りないと洗剤成分が衣類に残り、乾燥後に白く目立つことがある。近年の縦型洗濯機はセンサーで衣類の量を検知し、それに応じた水量で洗う節水設計が主流で、使い方によってはすすぎが不十分になるのだ。
低価格で人気の「ニトリ」の8kg機を見ると、旧型「NT80J1」の標準使用水量は144Lだったが、現行の「NT80S1」では99Lまで減っている。節水化の進み具合が数字にはっきり表れている一例だ。
では1回の洗濯で水を多く使う機種は、市場から消えてしまったのか。いや、そうではない。今回、確認した現行8kg機の中にも、水量で差をつけているモデルがある。
MAXZEN「MW80WP02」は2026年1月発売の縦型全自動で、実売価格は3万6980円前後。標準使用水量は170Lに達する。同じく3万円台の山善「YWM-80」も163Lだ。
これに対し、ハイアール「JW-UD80B」は98L、パナソニック「NA-FA8K6」は92L、シャープ「ES-GV8L」は83L。MAXZENはニトリやハイアールの約1.7倍、シャープの約2倍の水を要する。確認した機種の多くが80~100L程度に収まる中、160Lを超えたのはMAXZENと山善の2機種だった。
洗濯槽に張れる最大水量が多くても総水量が多いとは限らない
ここで確認しておきたいのが「標準使用水量」という指標だ。日本電機工業会の定義で、定格容量の衣類を標準コースで1回洗濯した際に使う水の総量を指す。洗濯槽に張れる最大水量とは異なり、すすぎに使う水も含まれるため、方式や回数によって数字は大きく変わる。槽に張れる最大水量が多くても、総水量が多いとは限らない。AQUA「AQW-VP8B」は手動設定で最大64Lまで水を張れるが、標準使用水量は90Lにとどまるのがその例だ。
カギを握るのは、すすぎの方式と回数だ。MAXZENと山善の標準コースはいずれも「ためすすぎ2回」で、槽に水をためて衣類をかくはんさせながら洗剤成分を流す。MAXZENの所要時間の目安は47分だ。
一方、ニトリの現行機は「シャワーすすぎ+ためすすぎ1回」を採用しており、標準コースのすすぎ工程そのものが異なる。これが総使用水量の差を生む一因とみられる。
水量を増やせば洗剤残りが必ず解消されるとは限らない。ただ、洗濯機メーカーは白い粉への対策として、水位を上げることや、すすぎ回数を増やすよう案内している。
白い粉が気になるなら使っている機種のすすぎ方式と回数を確認し、設定で増やせるなら試してみる価値はある。それでも改善しないようであれば、買い替え時には槽の最大水量だけでなく、標準使用水量とすすぎ方式を比較の指標として見ておきたい。節水一辺倒に見える市場でも、「ためすすぎ2回」で160Lを超える現行機はまだ残っている。
(ケン高田)
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