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Posted on 2026年09月08日 07:30

【歴史の深淵】「首に鎌、足指に南京錠」少女の遺体は墓から掘り返されていた…ポーランド「ヴァンパイアの墓」に新事実

2026年09月08日 07:30

 死者が蘇り、生きている人間に災いをもたらす――。
 およそ400年前のポーランドでは、そんな恐ろしい伝説が現実のものとして信じられていたという。

 ポーランド北部のピエンで、それを物語る17世紀の墓が見つかったのは2022年。埋葬されていたのは、死亡時17~19歳と推定される若い女性である。ただ、その埋葬方法が異様だった。
 女性の首には鉄製の大きな鎌が横たえられ、刃は彼女の喉へと向いていた。さらに左足の親指には、三角形の鉄製南京錠。その姿はまるで彼女が墓から出てこられないよう、二重三重に封じ込めたかのようだった。
 研究者らは、これは死者の復活を防ぐための「反ヴァンパイア的な儀式」だったのではないかと考察した。

 それが今年8月末になって、アメリカの科学・歴史誌「Smithsonian Magazine」が、この墓についての新事実が明らかになったと報道。世界の歴史学者を驚かせている。

 研究者らが改めて墓の土や遺骨の状態を詳しく調べたところ、鎌は最初から置かれていたのではなく、埋葬後に何者かが墓を開け、鎌を首元に追加した可能性が浮上してきたという。つまりこの墓は埋葬後に一度、掘り返されたのではないかと。
「その仮説が正しければ、鎌を置いた人物は彼女を埋葬後、遺体をこのままの状態にしておくのは危ない、と考えたことになるんですが……」(世界史研究家)

銅を含むなんらかの物体が口の中に置かれていた

 奇妙なのは頭部付近から見つかった痕跡で、骨には緑色への変色が確認されている。成分は不明だが、銅を含むなんらかの物体が口の中に置かれていたと考えられるという。
 さらに遺骨や歯の分析から、彼女は幼少期から十分な動物性タンパク質を摂取していなかった可能性があり、頭部付近からは銀や金の糸を使った高価な絹織物の装飾品が発見されている。

「彼女がどこの誰で、なぜ亡くなったかは不明ながら、身につけていた装飾品などから、身分の低い異端者とは考えにくい。17世紀のポーランド・リトアニア共和国では、疫病や飢饉などの災厄が発生した際、その原因を『死者』に求めることがあったといいます。ヴァンパイアの墓とは、現代の映画に登場する吸血鬼のそれではなく、死者が蘇って生者に害を与えるという、当時の民間信仰を背景にした埋葬方法だったのだと……」(前出・世界史研究家)

 首に鎌、足指には南京錠、そして口元に謎の痕跡。400年という時を経て復元され始めたヴァンパイアの墓の謎は、やがて解き明かされるかもしれない。

(ジョン・ドゥ)

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