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記事全文を読む→夏の甲子園「伝説の激戦」“1973年《千葉・銚子商VS栃木作新学院》”
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1973年(第55回大会・2回戦)
銚子商(千葉)1-0 作新学院(栃木)=延長12回
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この年の春、天地真理の「虹をわたって」の大会行進曲で、さっそうと甲子園にその姿を現した作新学院の「怪物」江川卓。選抜の開幕試合で北陽から19三振を奪い、準々決勝の今治西戦では20三振を奪っている。準決勝で広島商の奇策に敗れるものの、通算65奪三振を記録し、まさに、「虹をわたって」とんでもないすごい投手がやって来たという印象を与えた。
そして迎えた夏。江川は栃木大会で3度のノーヒットノーランを達成していた。
1回戦では柳川商(福岡)が外野手を内野に呼び寄せてのバントシフトやプッシュ打法などで抵抗。打線も湿ったまま、試合は延長15回までもつれ、かろうじて振り切った。
2回戦は2年生の土屋正勝を擁する銚子商との関東勢対決。江川と土屋という本格派投手同士の投げ合いは0対0のまま、またしても延長に突入していく。途中からは雨も降りだして、コンディションは悪くなる一方だったが、試合は白熱の投手戦となった。
どちらかというと、江川は突出しすぎていてチームでは浮いた存在になっていた。それが最後は降りしきる雨の中、1死満塁のピンチで作新ナインは江川のいるマウンドに集まり、江川も「どうしようか」と仲間に相談をする。そして「いちばん得意な球でいけ」という声に後押され、直球で勝負した。だが雨で滑って指にかかり切らず、高めに外れてサヨナラ押し出し四球。
虹をわたって甲子園にやって来た怪物投手だったが、「虹の向こうは、晴れなのかしら」と歌詞のような結末にはならなかった。雨に散った怪物の最後の甲子園だった。しかし、怪物伝説だけは永遠に語り継がれていくはずである。
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