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記事全文を読む→東京「この地名がアブない」(2)浅瀬に草が生えていた浅草
一方、漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」で有名になった葛飾区亀有も低地を意味するという。
「もともと、ここは『亀梨』『亀無』(ともに『かめなし』)と呼ばれていました。水につかると、土地の高いところだけが亀の甲羅のように出る。そして『なし』は、『~のような』という意味で、『亀のような土地』という意味でそう呼ばれていましたが、その後『なし』では縁起が悪いと亀有と改名された経緯があります」
亀有に近い葛飾区柴又は映画「寅さん」や「帝釈天」で有名な江戸情緒たっぷりな町だが、その柴又ももとは「嶋又」であったというのが定説なのだ。
「水が嶋を避けるように二股になって流れていたという地形を暗示する地名です。明治以前は今のような高い堤防で川を閉じ込めるようなことはせず、川があふれることを前提に治水を行っていた。その名残と考えていいでしょう」
ちなみに、浅草は浅瀬の川沿いに草が生えていたという意味。今や若者の人気スポットであるお台場は江戸末期、ペリーが開国を迫って日本中が大混乱に陥った時、外国船に砲撃を加えるために作られた拠点で、当然、地盤は緩く液状化しやすい。鮮魚市場がある築地は「土地を築く」埋め立て地であったことを示す地名であるという。
「銀座から新橋に至る地域は江戸の町を作るために海だったところを埋め立てて作られました。そこから程近い汐留は外から入ってくる汐を止める堤防があったことに由来します。また、日本橋は魚河岸があったことで知られますが、河岸とは船着き場。つまり、日本橋も京橋も埋め立て地なのです」
そこからそう遠くない日比谷は、災害時の避難地として知られ、東京都が大地震を想定して作成した防災計画でも、避難者のための給水地とされている。
「ところが、その日比谷の『ヒビ』はノリや牡蠣の養殖に使う胞子や幼生を付着させる竹製の仕掛けのことを言うんです。つまり日比谷は入り江だったわけです。標高2~3メートルの低地で、巨大津波が東京湾に侵入してくると、真っ先にやられる地域です」
巨大地震が起こった際、そんなところに避難していたら、とんでもない二次被害にあうことになりかねないのだ。
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