芸能

天才テリー伊藤対談「酒井若菜」(3)繊細な心は自分の弱さでもあるかも

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テリー せっかくだから、他のゲストの話も聞かせてよ。ナイナイの岡村はどうだった?

酒井 私は、以前から文章で「人は変われる」ってことをずっと書いてきたんですけど、岡村さんはそれを体現してくれた人、という印象があるんです。

テリー へぇ~、それはどういうこと?

酒井 岡村さんは病気で休業中に地獄のような経験をして、「復帰してから、他の芸人さんをおもしろいと思えるようになった」っておっしゃってるんですね。それまでは自分がいちばん笑いを取らないといけないんだ、と思っていたけど、他人の努力や成果、才能を素直に認められるようになったと。だから、私の信念を裏付けてくれる、ステキな対談になってくれたなっていう感じがしています。

テリー じゃあ、バナナマンの日村(勇紀)。

酒井 日村さんは、対談の音声を起こしたものを読んだだけで、もう原稿として完成していて、ほとんど直す必要がなかったんです。それだけムダがない言葉でしゃべられてたんですよ。

テリー そりゃすごいね。頭がいいんだね。

酒井 そうなんです。本当にビックリしました。

テリー ユースケ・サンタマリアは? あの人、天才だよな。

酒井 わっ、それ伝えたら喜びますよ。ユースケさんはプライベートでも仲がよくて、いちばんよく会う人なんです。それは、どういうところで感じられるんですか!?

テリー 俺、4、5回ぐらい一緒に仕事させてもらってるんだけど、ものすごくおもしろいよね。本業は役者って考えているのかな、だからかもしれないけど、その分バラエティで伸び伸びやってる感じだよね。すごくいいスタンスで仕事をしてると、俺は思ってるんだけど。

酒井 でも、ユースケさん自身は「これ」っていうジャンルを持っていないことにすごくコンプレックスを持っているんです。私から見たら、芝居もメチャメチャ上手で、バラエティに出ていてもおもしろくて、どれも才能が飛び抜けてるんだと思ってるんですけど。

テリー いや、本当に飛び抜けてるよ。

酒井 そうですよね。

テリー しかし、いい観察眼だと思うよ。やっぱり、さっき言ったみたいに、若菜はそういう繊細なところを感じる力が強いんだな。

酒井 うれしいですけど、それは弱さにもつながっている気がするんです。何かどんな物事に対しても鈍感になれなくて。

テリー 生きていくうえで、鈍感力は必要だよね。

酒井 テリーさん自身は、鈍感力ありますか?

テリー あんまりないな。だから、常に笑えることを考えてる。例えば、何か迷った時には笑える選択肢を選ぶんだ。あと、俺は不幸探しの天才なんだと思う。

酒井 不幸探し?

テリー 例えば、自分が車で事故を起こすとするじゃない。そんな時は「でも、人をひかなくてよかったな」って考える。何かつらいことがあって寝られない時は、「ベッキーのほうがもっと寝られないだろうな」とか(笑)。

酒井 じゃあ、テリーさんは根っからポジティブじゃないんですね。

テリー そうだよ。でも、みんなそうじゃないの?

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