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記事全文を読む→米大統領選候補・トランプ氏「超過激演説」の原点はプロレスのリング
米大統領選挙の共和党候補者選びで首位をひた走るのは、ドナルド・トランプ氏(69)だ。「超過激演説」が賛否両論、世界中で話題を呼んでいる。実はこの型破りな手法に意外な原点があったようだ。
「全てのイスラム教徒のアメリカ入国を拒否させる」
「メキシコ人は麻薬や犯罪を持ち込む強姦魔だ」
「テロリストを捕まえるためには、拷問や水責め、テロリストの親族の殺害、何でもやれ」
「日米安全保障条約は不平等だ」
これまでトランプ氏の過激言動は枚挙にいとまがない。まさに恐れを知らない勢いである。
そんな前代未聞のお騒がせ候補のルーツが、実はプロレスにあったと語るのは、世界最大のプロレス団体「WWE」のマニアを自称する芸人・三又又三だ。
「今回のトランプの表情やジェスチャー、間の取り方を見るにつけ、過去にWWEで会得した技術だと感じますよ。最初は泡沫候補扱いだったのが、本命と言われるまでになった。国をあげてのお祭りのような大統領選挙で、プロレス的手法を使ってここまで成り上がるとは恐れ入りました」
トランプ氏のWWE参戦は07年4月のこと。ホテルやカジノで財を成し「不動産王」としてメディアへの登場を繰り返していたトランプ氏は、すでに著名人だった。特にリアリティ番組「アプレンティス」で出演者たちに対する「お前はクビだ!」との決めゼリフが好評を博していた。
ところが、このフレーズは、そもそもWWEのオーナー、ビンス・マクマホン氏(70)がレスラーに言い放っていた十八番。そんな因縁を引きずり、トランプ氏が宣戦布告のビデオレターで挑発した。
さらには前哨戦から、
「お前は観客の望んでいるものを知らない。私は知っている。それは『価値』だ。私が観客の望むものをくれてやろう。金だ!」
と演説し、天井から100ドル紙幣の雨をマンガのように降らせたのだ。
そして2人の抗争は、年間最大のビッグイベント「レッスルマニア23」で双方が代理レスラーに対決させ、負けたほうがツルッパゲになるという、何ともバカバカしい試合で決着がつけられることになった。当時全米でささやかれていた、2人の億万長者の“ヅラ疑惑”を巧みに興行へと利用したこの試合こそ、現在の“トランプ旋風”の源流というわけである。
8万人を超える超満員の観衆の前で行われた世紀の一戦は、ビンス氏の代理レスラー・故ウマガとトランプ氏サイドのボビー・ラシュリーがリング上で対戦。12分経過時、リングサイドからウマガにハッパをかけるビンス氏に対し、トランプ氏がラリアットを食らわせ、馬乗りになってパンチまで繰り出したことで会場は一気にヒートアップした。
最後はリング上でラシュリーがウマガをフォールし、トランプ氏の勝利が確定。試合後の混乱に乗じてビンス氏は逃げようとしたが、あえなく捕まり、理髪店仕様のイスに抑えつけられて「頼むからやめてくれ!」と泣き叫ぶも、
「サヨナラ! ヘアー!」
と日本語で高笑いするトランプ氏にバリカンを入れられ、シェービングクリームとT字カミソリでツルッパゲにされてしまった。
のちにビンス氏は徐々に髪の毛が生えてきており、ヅラ疑惑を払拭。一方のトランプ氏は昨年、「アイスバケツチャレンジ」で頭から水をかぶって髪の毛は落ちなかったのだが、完全に否定できたかどうかは‥‥。
いずれにせよ、徹底したショーマンスタイルで支持を集めるトランプ氏が大統領になれば、日米関係も様変わりしてしまうだろう。
三又は言う。
「現在の社会がコレやっちゃダメ、アレ言っちゃダメの、規制、規制の世の中で、どことなく堅苦しいとストレスを感じているからこそ、ポンと出てきたトランプの一見下品な言葉が、大衆の心に響いたのだと思います。歴史を見ても、混沌とした時代の勝者はいつも“下品”なんです。大衆って、クレイジーな人を見るのが大好き。この際、自身の頭髪についてつまびらかにしたりなんかしたら、もう笑うしかないでしょう」
日米交渉がプロレスで行われる日も来るか──。
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