社会

新聞・テレビが報じない「“熊本地震”被災地のウラ側」切実現場(1)震災はあるプライバシーにも影響が…

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 東日本大震災からの復興がまだ遠い中、新たに発生した巨大地震。自宅を奪われた熊本の人々が強いられた避難所や車中での生活では水や食料、生活物資の不足と並んで「性のプライバシー」問題が浮上しつつある。テレビや新聞では伝えられない切実な「生の声」を現地で聞いた。

「駐車スペースに布団を敷いて寝る人が増えてきてさ。深夜にカップルが毛布をすっぽりかぶったまま、モゾモゾ動いてるわけよ。そりゃ隠れてシてほしいけど、気持ちもわかるよ」

 M6.5の地震が熊本県を襲ったのは4月14日、午後9時26分。16日午前1時25分にはM7.3という、95年の阪神・淡路大震災と同規模の「本震」が襲う。発生から1週間で、死者は関連死を含めて59人に上り、震度1以上の余震は800回を超えた。

 熊本市街地は営業を見合わせる店は多いものの、倒壊や大規模なひび割れといった光景は少なかった。しかし、最大震度7を記録した、熊本市の東側に隣接する益城町にさしかかると、景色は一変。民家の1階部分は軒並み潰れ、「圧壊」を指す災害対策本部の「赤紙」がいたるところに貼られている。道路も陥没し、マンホールの管がさらけ出されている──。

 益城町にある展示施設「グランメッセ熊本」。2200台収容の駐車場は避難者の車で埋め尽くされていた。14日の余震後に避難所となったものの、本震で建物自体が被害を受けて閉鎖。行き場のない3000人以上の被災者が車中泊を強いられている状態だ。

 冒頭の発言の主は、14日からこの地で生活を続けている中年男性。車中泊による「エコノミークラス症候群」で突然死するケースも報告される中、避難者のストレスや不安は日に日に蓄積されていく。そして食料や生活物資配布などと同様に切実なのは、性処理という根本的な問題。11年の東日本大震災時の取材で、避難所の裏に散乱するティッシュ、営業中止のコンビニの駐車場でカーセックスする男女、デリヘルで発散する自衛隊員などの実情を報じた。熊本の被災者もまた同様のようで、

「国が無料のWi-Fiを提供してくれるから、スマホを持ってトイレでエロ動画を見ながらヌクよ」(30代男性)

 また別の避難所では、Wi-Fiが入らない人のために、高速回線が利用できるスマホを「ヌキ専用」として「共有」するケースも。だが、こんな声もある。

「益城は顔見知りが多くて、それこそ変なことをしたらすぐ噂になる。同じ避難所にいる彼女にも会ってない。気軽にオナニーもできなくて、正直つらい」(20代男性)

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