スポーツ
Posted on 2016年08月16日 17:59

夏の甲子園でスターになれなかった男たち(12)明豊・今宮健太が叶わなかった「打倒・菊池雄星」

2016年08月16日 17:59

20160816imamiya

 今や福岡ソフトバンク不動のショートとしてチームを牽引する今宮健太。その今宮は明豊(大分)時代は1番・エース、もしくは3番・サード兼ショート兼リリーフ投手をこなすマルチプレーヤーだった。甲子園には08年春、そして09年春夏と3季出場を果たしているが、ここで宿命のライバルとも言える存在と出会っている。それが花巻東(岩手)の剛腕サウスポー・菊池雄星(現・西武)である。

 最初の対決は09年春選抜の2回戦。好勝負が期待されたが、打者・今宮は4打数1安打2三振。投手・今宮もピンチの場面でリリーフするも、先制の2点タイムリーを許すなど、0-4の完敗を喫してしまう。

 その夏、菊池へのリベンジに燃える明豊は県大会を圧勝し、甲子園に帰ってきた。興南(沖縄)と西条(愛媛)を撃破。迎えた3回戦の相手は最速146キロを誇るプロ注目の本格派右腕・庄司隼人(現・広島)擁する常葉橘(静岡)。この強敵相手に今宮は投げて打って、獅子奮迅の活躍を見せることになる。

 この試合、今宮はショートで先発するも、2-4とリードされた3回途中からリリーフ登板。以後、10回までの7回2/3イニングを被安打5、奪三振7、失点2、自責点2。打っては庄司から3安打3四球で全打席出塁。中でも5-6とリードされた9回表無死三塁の場面ではライト前へ値千金の同点タイムリーを放っている。延長12回に2点を勝ち越した明豊が勝利し、ベスト8進出を果たしたのである。

 迎えた準々決勝。ついに宿敵・花巻東と激突することに。だが、この試合で先発マウンドに上がった今宮は4回途中までで4失点。打線も菊池の前に完璧に抑えられてしまう。ところが、5回裏の明豊の攻撃時のこと。菊池が背中の痛みを訴え緊急降板。ここから明豊の反撃が始まり、8回裏には先頭打者今宮の二塁打をきっかけについに逆転に成功。それでも粘る花巻東に9回同点に追いつかれ、延長10回表に決勝点を許してしまう。今宮は9回に追いつかれた直後に再びマウンドに上り、この場面は2者連続三振でピンチを断ったが延長10回、ついに力尽きたのだった。

 実は花巻東に惜敗したこの試合で投手・今宮はある記録を打ち立てている。それが夏の選手権史上3位タイとなる最速154キロマークである。肩が抜群に強いことの証明とも言えるが、プロ入り後の今宮の守備を見ていると納得がいく。その肩とセンス、そして打力を生かした野手転向は大正解だったのだ。

(高校野球評論家・上杉純也)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    芸能
    2026年11月02日 15:30

    脳梗塞で療養中だった伊達みきお(サンドウィッチマン)が、10月31日の「サンドウィッチマンザ・ラジオショーサタデー」(ニッポン放送)で、2カ月ぶりに復帰した。「さあ、時刻はお昼の1時を回りました。こんにちは。サンドウィッチマンの伊達みきおで...

    記事全文を読む→
    芸能
    2026年11月04日 13:00

    泉ピン子が訴えられた。映画製作会社「HumanPictures」が11月3日、所属監督の映画「AYUMI」と「養父」に出演したピン子に対し、損害賠償を求め2日付で東京地裁に提訴したと、公式Xで公表したのだ。問題が発生したのは、10月23日に...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    芸能
    2026年11月05日 17:00

    毎日のように見聞きする「不正アクセスによる情報漏洩」のニュース。もはや情報漏洩していない企業のほうが珍しいんじゃないのってくらいだし、それどころか官公庁にまで被害は及んでいる。三菱UFJフィナンシャル・グループが、2027年3月までの開業を...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/10/27発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク