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記事全文を読む→ビートたけしの金言集「役者で俺を使うのはやりにくいはずだろ」
「今年は役者付いてるな」
映画「MOZU」(東宝)、ドラマ「赤めだか」(TBS系)に役者として参加された殿は、つい先日、その年の仕事を振り返るようにこう漏らされていました。
ちなみに、映画「MOZU」にて、悪のボス「だるま」を演じた殿は、公開初日の舞台挨拶の中で、集まったマスコミを前に、何の脈絡もなく思いっきりコマネチを披露されていたのですが、このことについて「殿、あんなことしたら、熱心なファンから、『MOZUのイメージが崩れるのでやめてください』なんて、苦情が来るかもですよ」と、冷やかしがてら話を振ると、
「バカ野郎! 俺は陽気なだるまだ!」
と、はっきりと開き直っていました。
しかし陽気なだるまっての、何かめでたくていいですね! まー殿のだるまに関するおかしな解釈はさておき、役者・ビートたけしについて話を進めます。
常々、殿が言われる言葉に、「映画は監督のもの。だから役者で呼ばれた現場では、ただ黙って言われたとおりにやるだけ」といったものがあります。また、「よくいるだろ。役者で『ここ、こうしませんか?』なんて監督に言ってくるずうずうしいやつ。あーいうのは大っ嫌いだね」とも。さらには、「俺が監督やってんのみんな知ってんだから、役者で俺を使うのはやりにくいはずだろ」と──。
確かに「世界の北野」と言われ、ヨーロッパの老舗映画祭の常連であり、幾度も受賞経験のある映画監督を、役者として呼ぶのは、普通の監督ならどこかやりづらいはずです。
そこでもし、絶対にありませんが、殿が「ここはこうしようか」などと提案したら、きっと現場は混乱することでしょう。当たり前ですが、ひと現場に監督は1人で十分ですから。気配りの化け物である殿は、その辺のことも踏まえた上で役者稼業をこなしています。で、殿が役者について話す時、わりとよく聞く2つの話を最後に──。
「昔銀座で飲んでたら、ベロベロに酔った役者の○○がいてよ。俺んとこ来て、『たけしさんの映画はいいですけど、1つだけ気にいらない点があります』なんて言うんだよ。『どこがダメですか?』って聞いたら、『たけしさんの映画には本物の役者が出てません』なんて偉そうなこと言うから、『じゃー本物の役者って誰ですか?』って聞いたら、『目の前にいるじゃないですか!』だってよ。バカバカしくて俺はコケたよ」
「昔××さんと共演した時よ、××さんが包丁で俺を脅すシーンがあったんだよ。そしたら××さん、興奮しちゃって、リハからぐいぐい包丁を俺の腰に当ててくるんだよ。脅すだけで当てなくていいシーンなのによ。一応ドラマ用の包丁だから安全なんだけど痛いんだよ。だからそれやめてくれませんかって言ったら、本番でさらに強くグリグリ当てて来たからな。参ったよ」
監督としてもそうですが、役者としても、殿はいつだって冷静なようです。
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◆プロフィール アル北郷(ある・きたごう) 95年、ビートたけしに弟子入り。08年、「アキレスと亀」にて「東スポ映画大賞新人賞」受賞。現在、TBS系「新・情報7daysニュースキャスター」ブレーンなど多方面で活躍中。本連載の単行本「たけし金言集~あるいは資料として現代北野武秘語録」も絶賛発売中!
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