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記事全文を読む→“目からウロコ”の健康になる歩き方、病気になる歩き方(2)1万歩以上歩いて骨粗鬆症に
そもそも体力というのは「筋力」「柔軟性」「持久力」「スタミナ」、そして歩行機能に象徴される「全身協調性」という5つの能力から成り立っている。
「若い頃は5つの能力がバラバラに独立していますが、加齢とともに5つの関連性が強くなるため、どれか1つが弱いということは、他の4つも弱くなったことを意味しています」
つまり、歩くことは自分の健康状態を知るために最もシンプルで確実な指標というわけなのである。
ところが、毎日何気なく行っている「歩く」という行為の中に、実は病気を引き起こす要因が潜んでいる。
「例えば犬の散歩です。『私は毎日犬を散歩させているから健康です』と言う人の中に、うつ病を発症する患者さんがいます。原因は、散歩以外の時間の過ごし方。こういう人に限って犬の散歩で頑張りすぎて疲れてしまい、それ以外の時間はソファの上で横になってだらだらと過ごすということが多い。要は運動の足りなさすぎが病気を招いてしまったというわけです」
また、ある老舗旅館の女将は毎日1万歩以上歩く生活をしていたにもかかわらず、骨粗鬆症になってしまった。
「調べてみると、原因の一つに着物を着た歩き方があった。歩数は1万歩でも足を上げず音を立てず、小股で歩いていたんですね。歩き方から、強さという観点が抜け落ちていたのです」
さらに館内で過ごす時間が長いこともあり、紫外線を浴びる時間も少ない。それが骨を弱くする要因になっていたという。
う~む、歩き方がそれほどまでに健康に影響していたとは。では正しく歩くための具体的な方法を、青柳氏に提示してもらおう。
「我々はふだん何気なく『歩く』という言葉を使っていますが、実はこの『歩く』という行為には『量』と『質』という2つの観点があり、歩数を量とすると、どれだけの強さで踏んだか、という運動強度が質なのです」
この2つを組み合わせた「病気にならない歩き方の黄金比率」が、15年間の膨大なデータ分析による「中之条研究」で明らかになった。それこそが「1日の総歩数8000。そのうち20分が中強度の歩行」という「究極の生活習慣」、すなわち万人に理想的な、最高の歩行法だったのである。
青柳氏が提唱する「中強度」の基準は「何とか会話ができる程度の速度」のことで、
「のんびり散歩のように鼻歌が出るくらいの歩き方だとゆっくりすぎるし、逆に競歩のように会話ができないほどでは速すぎます」
研究では5000人の住民に活動計という機器をつけてもらい、15年にわたって解析。8000歩という数字を導き出したという。その結果、明らかになったのが、世界初と言える病気予防のためのボーダーラインだった。
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