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小池はカイロ大学卒業後、日本に帰国。アラビア語の通訳として活動した。
PLO(パレスチナ解放機構)のアラファト議長やリビアの最高指導者・カダフィとの会見では、コーディネーター兼インタビュアーを務めた。
その後、小池は、日本テレビの「竹村健一の世相講談」のアシスタントになった。
小池は、ある日、朝日新聞に、1人のトルコ人の記事が掲載されているのに注目した。名前は、ヌスレット・サンジャクリ。イスタンブールで開かれた日本語弁論大会の優勝者で、副賞として日本への往復航空券を獲得し、来日していた。
サンジャクリは、弁論大会で、かつて東京大学の地震研究所に留学した際、「トルコから来た」と自己紹介しただけで笑いの対象になったという苦い経験を語っていた。当時、特殊浴場の名称として定着していた「トルコ風呂」を想起させたためである。
中東で暮らし、トルコの偉大な文化をよく知る小池としては、トルコの一青年の思いに応えずにはいられなかった。もし日本人が外国で「日本から来た」と言うだけで笑いの種にされたなら、黙っていられないだろう。本来なら、重大な外交問題に発展してもおかしくはない。国家としての尊厳には、誠実に対処しなければならない。
小池は、すぐに朝日新聞の友人を通じてサンジャクリとコンタクトを取り、都内の喫茶店で会った。
彼の熱心な訴えを聞き、国家の尊厳を守るという「大義」に加えて、がぜん彼への「共感」が芽生えてきた。
その結果、あることを思いついた。
〈そうだ、「トルコ風呂」という呼び方を変えればいい〉
現実に、日本でトルコ風呂の看板を掲げた店が何百軒もある以上、事はそう簡単に運ばないかもしれないが、「大義と共感」がそろったキャンペーンなら、必ず成功させられる。小池は、トルコ風呂改名運動に協力する決心をした。
83年(昭和58年)の暮れ、小池は、サンジャクリとともに、関係者の説得に回り始めた。
小池は、確実にピラミッドの頂点まで行くために何をやればいいのかを、テーマを小分けして考えた。その時、小池が照準に定めたのは【1】厚生省【2】電電公社【3】トルコ風呂業界の3つだった。
公衆浴場の所管は、厚生省だ。電電公社は、番号案内のイエローページに「トルコ風呂」の項目を堂々と載せていた。
まずはこの2カ所に申し立てをして、最後に業界に事情説明、および改称のお願いをしに行くという手順を考えた。
小池は84年(昭和59年)1月の初め、厚生大臣の渡部恒三のもとを訪れた。
小池は言った。
「トルコは最も日本に好意を持っている国です。それにもかかわらず、日本は性風俗店に『トルコ風呂』という名称を使っています。この名称を、変更していただきたいのです」
小池は確信していた。
〈水面に石を投げる場所さえまちがわなければ、波紋は確実に広がる〉
それからトルコ風呂は、経営者らにより、「ソープランド」に改名された。
トルコ風呂という名称が電話帳から消え、お店の看板が「ソープランド」に掛け替えられるまで、わずか1カ月という早業だった。
小池自身はいくらかの持ち出しとなってしまったが、せっかく日本への憧れを抱いている国の人に、悲しい思いをさせたくないという思いだけで突き進んだ結果には、大満足だった。
大下英治(作家):1944年、広島県生まれ。政治・経済・芸能と幅広いドキュメント小説をメインに執筆、テレビのコメンテーターとしても活躍中。政治家に関する書籍も数多く手がけており、最新刊は「挑戦 小池百合子伝」(河出書房新社)。
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