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記事全文を読む→天才テリー伊藤対談「山中慎介」(1)引退試合直後からスッキリしてます
●ゲスト:山中慎介(やまなか・しんすけ) 1982年、滋賀県生まれ。中3の時、辰吉丈一郎選手の試合を見て、ボクサーに憧れる。高校でボクシング部に入部。顧問の指導で「サウスポー」へ。専修大学ではボクシング部主将。卒業後、「帝拳ジム」に所属。2006年、プロデビュー。10年、日本バンタム級王者に。11年、17戦目で世界初挑戦。クリスチャン・エスキベル選手(メキシコ)を破り、WBCバンタム級王者に。その後、17年3月のカルロス・カールソン選手(メキシコ)戦まで12度の防衛に成功。17年8月、ルイス・ネリ選手(メキシコ)と対戦し、プロ初黒星を喫するが、ネリ選手のドーピング疑惑により再戦が決まる。今年3月1日、前日計量でネリ選手が規定体重を超過したため、試合前に王座を剥奪された状態での試合となる。結果は山中選手の2R1分3秒TKO負け。同年3月26日、会見で現役引退を発表。戦績は27勝(19KO)2敗2分。
“神の左”を武器に、第29代WBC世界バンタム級チャンピオンと12回の防衛をものにしたプロボクサー・山中慎介氏。物議を醸したネリ戦を経て、今年3月に引退を発表。余熱冷めやらぬ中、天才テリーが現在の心境からボクシングとの出会い、そして今後を聞き出した!
テリー 12年のプロ生活、お疲れ様でした。引退されて2カ月ですが、今はどんな気持ちですか?
山中 最後の試合直後から、スッキリしています。ボクシングに限らず、100%満足して終われるスポーツ選手って少ないと思うんですけど、自分はある程度満足して終われたな、と思います。
テリー 12連続防衛、6年近くも世界チャンピオンという偉業は、どう考えても国民栄誉賞ものですよ。僕は具志堅(用高)さんの13回連続防衛の時も新聞のコラムに書いたんですけど、なぜかボクシングの選手は、縁がないと思うんですが。
山中 そうですね。僕が世界を獲った時は、日本はWBAとWBCだけでしたけど、今はIBFとWBOを含めて4つの団体に加盟しているんですよ。もしかしたら世界チャンピオンが増えた分、一般の方にはわかりづらい状況になっているかもしれないですね。
テリー 最後の試合の時ですけど、(ルイス・)ネリ選手が試合前、体重オーバーで王座を剥奪されましたよね。
山中 ええ。しかも、再計量の時に1キロも落としてきたんですよ。普通、再計量でそこまで落ちることなんてまずないんですから。
テリー 実にふざけてますよね。そういう時って、試合を拒否することはできないんですか?
山中 もちろんできますけど、僕もあの試合のために半年間頑張ってきたわけです。それだけに、3ポンドオーバーという計量結果を見た時は、怒りを抑えるのに必死でした。
テリー それでも、試合後はスッキリしたんですか。
山中 はい。試合直後「引退」と言わず、「これで終わりです」と言ったんですけど、本当にそういう気持ちだったんです。去年の8月、最初にネリ選手に負けた時はショックが大きくて、1カ月以上引きずりましたけど。
テリー 連続防衛記録もかかっていましたからね。あの試合も、直後にネリ選手のドーピング疑惑から、この前の再戦につながったわけですけど、やはり「このままじゃ終われない」という気持ちになりましたか?
山中 そうですね、「このまま終わったら、絶対後悔するだろう」と。
テリー その時、奥さんやお子さんは、何か言葉をかけてくれたんですか?
山中 奥さんはいつも何も言わないですけど、子供は「次やったら、勝てるんじゃないかな」とか言ってましたね(笑)。
テリー そうか、落ち込んでいるお父さんを励ましてくれたんですね。
山中 かもしれないです。あと負けた時、テレビで子供が本当にガックリしている映像を見たので「次はこんな気持ちにさせたくない」と。それがあったからこそ、現役続行を決めたところもありました。ここまでやれたのはやっぱり家族の存在が大きかったですし。本当に感謝してます。
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