スポーツ
Posted on 2012年12月21日 09:58

柏レイソル「J1昇格即優勝」快挙の舞台ウラ

2012年12月21日 09:58

名将ベンゲルが「育成組織の充実化」を助言した

まさに地獄から天国──。昨年、J2からの昇格初年度にいきなりJ1初制覇という快挙を成し遂げた柏レイソル。奇跡の復活劇の要因を探った。

 今年もサンフレッチェ広島がJ1初制覇を達成したように、まさに下克上時代が続くJリーグ。とはいえ、レイソルの優勝はあまりにも衝撃的だった。

 09年、16位に沈んだレイソルはJ2降格が決定。だが、翌10年にJ2優勝し、11年はJ1のステージに復帰。そこでまさかの「昇格即優勝」を果たしたのだ。

 専門誌編集者が話す。

「智将ネルシーニョ監督の開幕時の目標が『6位以内』でしたからね。チームの柱のレアンドロが封じられ、開幕ダッシュに失敗。ただ、09年のJ2降格決定の際、主力組が全員残ってJ1復帰を果たしたように、チーム力は年々アップし続けていました」

 レイソルは05年に初降格を経験しているが、この時は日本代表経験者の玉田圭司や明神智和、矢野貴章、播戸竜二ら主力組がごっそりと抜けた。サポーターからは「とんずらセブン」などと揶揄されたものだった。ネルシーニョ監督のインタビュー本「すべては勝利のために」の著者・田中直希氏が話す。

「(V字復活は)1度目の(降格の)反省を生かしたことが大きい。レイソル愛に満ちた主力が残るだけでなく、09年7月から招聘されたネルシーニョ監督の続投も、シーズン中から既定路線でした」

 翌10年、チームの柱となるレアンドロ(11年のMVP)を獲得し、圧倒的な強さで返り咲くが、助っ人の力だけではなかった。田中氏が続ける。

「アカデミー(育成組織)の充実があってこその優勝でした。強化本部ディレクターを務める吉田達磨氏は、現在は独ブンデスリーガで活躍する酒井宏樹らを丹念に指導してきた」

 吉田氏は、ジュニアユース時代にMFだった工藤壮人をFWにコンバートして素質を開花させたり、守備的MFの茨田陽生をセンターバックに起用してハートを鍛え上げるなど、次世代を確実にステップアップさせてきた。まさにアカデミー充実の功労者だった。前出の編集者が話す。

「親日家で知られる英アーセナルの名将ベンゲル監督は常々、『国の強さは育成システムしだい』と日本サッカー界に助言。それはクラブチームに置き換えられる。スペインの名門バルセロナは、メッシやシャビ、イニエスタらカンテラ(下部組織)出身選手だけでスタメンを組めるほどです」

 黄金時代を築く日も、そう遠くはなさそうだ。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    芸能
    2013年11月26日 10:00

    11月8日、歌手・島倉千代子(享年75)が肝臓ガンで死去した。島倉といえば、演歌の王道を歩むように、その生き様は苦労の連続だった。中でも、莫大な借金返済で味わった地獄は理不尽極まりなかったようで──。島倉は、男を信じて手形の保証人となったせ...

    記事全文を読む→
    芸能
    2026年05月02日 18:00

    三陸沖で再び地震が発生し、富士山噴火を危惧する特番が組まれ、高市政権は武器輸出を解禁─この不穏な流れは何かの兆しなのか?いち早く察知したのは「Mr.都市伝説」関暁夫氏だ。30年以上前に作られたカードが、驚愕の未来を暗示しているという。いった...

    記事全文を読む→
    スポーツ
    2026年05月03日 18:00

    世界の大谷翔平の背中を追う「後継者」が、同じ米国で静かに存在感を強めようとしている。日本を経由せずに米大学で名を馳せて、即メジャー入団を夢見る怪物のことだ。ところが今、その進路を巡って“別シナリオ”が確定的と言われているのだ。は...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/4/28発売
    ■680円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク