スポーツ
Posted on 2019年01月28日 09:56

52歳でも現役!三浦知良に学ぶ「窓際生き残り」術(2)出場すれば圧倒的な集客力

2019年01月28日 09:56

 まもなく52歳になるカズは、J1昇格を目指す戦力たりうるのか。六川氏は言う。

「20代の時のように、ボールを何度もまたぎ、華麗なフェイントで抜き去るのは難しいでしょう。ただスピードは衰えても、年齢とともにプレースタイルが変わり、ワンタッチでボールを回して、ゴール前で点を取る経験力は強みになります」

 とはいえ、同レベルの若手がいれば、育成を考えると起用されなくてもおかしくないところ。リストラされないのには理由があるようだ。スポーツ紙のサッカー担当記者が説明する。

「練習の段階で、試合に出そうな雰囲気だとわかると、観客動員数やマスコミの数が圧倒的に違います。2年前に50歳で開幕戦に先発出場したら、クラブ史上最多の1万3244人の観客が押し寄せ、報道陣は200人近く集まった。Jリーグ最年長出場記録や最年長ゴールの記録更新が話題になるので、マスコミは取材しないわけにはいかないのです」

 さらには、六川氏も、ピッチ外でのふるまいをこう称賛する。

「囲み取材でも、見出しになりそうなフレーズを用意し、いつもリップサービスを忘れません」

 いわばゴール数という「営業力」が落ちても、「敏腕広報マン」としての能力に長けていて、組織に重宝されている形だ。

 一方、Jリーグでは先発とベンチで1試合18名しか登録されない。集客力があり、チームの顔であるカズといえど、ベンチ入りは確約されていないのだ。だからか、「後輩社員」に「老害」と陰口を叩かれないように、ふだんからその「勤務態度」は真面目そのもの。

「チームの全体練習を終えたあと、1人残って専属トレーナーとフィジカルトレーニングを行い、敏捷性などを鍛えています。アウェーの試合から横浜に戻ってくると、深夜でもグラウンドを走ってコンディションを整え、体脂肪1桁台をキープするため、シーズン中は断酒。食事の前には栄養士に写真を送って、食べて大丈夫なのかと確認までしているんです」(スポーツ紙記者)

 若手はプロとしてのあり方を背中で学び、相乗効果でチームの底上げに貢献しているのだ。また、カズ自身にも変化があったという。

「『キング』とも呼ばれるカズですが、後輩に偉そうなそぶりを見せたり、パワハラ言動もない。それどころか、40歳を過ぎたあたりから、メディアの前では香川真司(29)のことを『香川さん』など、年下の選手たちのことを『さん』付けで呼ぶようになりました」(サッカーライター)

 年下に媚びているわけではなく、アスリートとして年齢に関係なく尊敬している表れなのだという。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月22日 20:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月17日 20:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月24日 20:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/6/24発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク