スポーツ

広島カープ「倍返し下剋上」なら絶対モメるCS問題(4)CSの試合数を増やす計画も

20131003s

 消化試合がなくなってペナントレースは終盤まで活況を呈し、球団の収益にもつながる。CS開催のメリットは確かに大きいが、さまざまなトラブルが発生し、見直しが話題になった経緯もあるという。NPB関係者が明かす。

「04年、05年のプレーオフでダイエー(ソフトバンク)が連続して負けた際、当時の王監督は『何だ、このシステムは!』と言いました。CSで優勝球団の無条件アドバンテージはこの発言の影響があったと思います」

 さるパ・リーグ球団の関係者もこう話す。

「09年、3位・ヤクルトが首位と22ゲーム差でCSに出ましたが、日本シリーズ後のプロ野球コンベンション時に催されたオーナー会議の席で、あるオーナーが『見直し』をほのめかす異論を唱えた。これと前後して、球団代表が出席する実務者レベルでのプロ野球実行委員会でも、勝率5割以下の球団の扱いについての意見は出たと思います」

 だが、それも正式な議論ではなく、雑談程度だったため、状況に変化はなく、現在に至っている。そしてこの関係者は、こんな問題も提起するのだ。

「アドバンテージの付け方もどうなのかと思います。かつてパのプレーオフは5ゲーム差で1勝のアドバンテージでした。仮にその論理でいけば、例えば今年のセは巨人が3位に20ゲーム近くの差をつけている。5ゲーム差で1勝なら、20ゲーム差では計算上は4勝。巨人が試合をやる必要はなくなりますよね。それほどの差があるということです。それが現状のように20ゲーム差でも1勝、0.5ゲーム差でも1勝なら、それこそペナントレースの意義が問われます。何のために144試合も戦うのか」

 前出・NPB関係者も次のように言って「弊害」を認めるのだ。

「10年のロッテ下剋上以降、監督やコーチの頭に『最低限、3位に入ればいい』との考えが出てきたのは事実です。優勝しても覆される可能性がありますから。それならばと、来るべき“本番”に向けて戦力を『温存』する傾向も出てきた。投手の調整も“本番”を見据えてのものになったり。CSは盛り上がっているように見えますが、現実問題として、全国的に“本当のファン層”は離れていっています。それは金儲け主義のなせるものであり、複数の球団の裏方さんが『この動きをすぐに止めないと、野球がどんどんつまらなくなる』と危機感を募らせています」

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
【戦慄秘話】「山一抗争」をめぐる記事で梅宮辰夫が激怒説教「こんなの、殺されちゃうよ!」
2
神宮球場「価格変動制チケット」が試合中に500円で叩き売り!1万2000円で事前購入した人の心中は…
3
巨人で埋もれる「3軍落ち」浅野翔吾と阿部監督と合わない秋広優人の先行き
4
永野芽郁の二股不倫スキャンダルが「キャスター」に及ぼす「大幅書き換え」の緊急対策
5
「島田紳助の登場」が確定的に!7月開始「ダウンタウンチャンネル」の中身