芸能
Posted on 2022年11月14日 05:59

プロレスファン熱狂!キャンディーズのバックバンドは色物扱いされ…/日本音楽シーン「名作裏面史」

2022年11月14日 05:59

 11月17日に東京・国立代々木で開催される新日本プロレス50周年記念イベント「シンニチイズム ミュージックフェス」。当日は新日本プロレスの一時代を担ってきた選手たちの入場テーマ曲を、フルバンドが生演奏する。選手の入場シーンや必殺技、名場面などがスクリーンに映し出される、まさにファン待望の、一夜限りの音楽フェスとなる予定だ。

 そんなイベントの告知広告に、スタン・ハンセンの入場曲「SUNRISE」を演奏し、当時の音楽番組などでも一世を風靡した伝説のバンド「スペクトラムのギタリスト、西慎嗣が出演!」との記述を目にした。早すぎるがゆえに評価されなかったこのバンドの存在感に、改めて思いをはせたのは、筆者だけではないだろう。

 スペクトラムはキャンディーズのバックバンドだった「MMP」のメンバーが中心となり、79年に結成。「和製EW&F」と呼ばれ、さらには西洋古代の戦士や北欧バイキング風の衣装から、色物扱いされることもあったが、実はブラスロックにジャズとフュージョンをクロスオーバーさせるという、当時は文字通り、類まれなるバンドだった。

 そんなスペクトラムの人気に火をつけることになったのが、テクニクスのCM出演と、シングル「イン・ザ・スペース」(80年)の大ヒット。「イン・ザ・スペース」が収録されたアルバムが、彼らにとって2枚目となる「OPTICAL SUNRISE」だった。

 全7曲中2曲がインスト。ブラスに心地よいコーラスを加味し、独特のドライブ感を生み出していた。

 しかし、悲しいかな、世に出るのが10年以上、早すぎた。「イン・ザ・スペース」は「EW&Fもどき」「下手なモノマネ」と揶揄され、3作目の「TIME BREAK」完成後には、当時大人気だったYMOや、同じ事務所のサザンオールスターズを引き合いに出されることに。

 リーダーの新田一郎とメンバー間で意見の相違もあり、81年7月、新宿厚生年金会館でのコンサート後、活動停止を発表。同年9月22日の日本武道館でのライブを最後に、わずか2年という短い活動に終止符を打つことになったのである。

 超絶的なギターテクニックから繰り出されるインタープレイ。それを支えるベース、ドラムのリズム隊。そして旋律を奏でるハイノートのトランペットにユニゾンで迫るキャットコーラスは、まさに秀逸。スペクトラムの「OPTICAL SUNRISE」は40年以上の時を経てもなお、輝き続ける名作といえるだろう。

(山川敦司)

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    芸能
    2013年11月26日 10:00

    11月8日、歌手・島倉千代子(享年75)が肝臓ガンで死去した。島倉といえば、演歌の王道を歩むように、その生き様は苦労の連続だった。中でも、莫大な借金返済で味わった地獄は理不尽極まりなかったようで──。島倉は、男を信じて手形の保証人となったせ...

    記事全文を読む→
    芸能
    2026年05月02日 18:00

    三陸沖で再び地震が発生し、富士山噴火を危惧する特番が組まれ、高市政権は武器輸出を解禁─この不穏な流れは何かの兆しなのか?いち早く察知したのは「Mr.都市伝説」関暁夫氏だ。30年以上前に作られたカードが、驚愕の未来を暗示しているという。いった...

    記事全文を読む→
    スポーツ
    2026年05月03日 18:00

    世界の大谷翔平の背中を追う「後継者」が、同じ米国で静かに存在感を強めようとしている。日本を経由せずに米大学で名を馳せて、即メジャー入団を夢見る怪物のことだ。ところが今、その進路を巡って“別シナリオ”が確定的と言われているのだ。は...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/4/28発売
    ■680円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク