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サンスポ、水戸正晴の万券を生む血統論「ペアンが得意舞台で激走する」

 今週は東京で「ユニコーンS」が行われる。人気の中心は3連勝で朝日杯FSを制したアジアエクスプレス。再びダートへ舞台を移し、2歳王者の貫録を見せつけるか。一方、函館SSは、ストレイトガールが断然の人気。

 第19回ユニコーンS。比較的堅く、順当に収まることで知られる重賞だ。ならば最有力候補と見られるアジアエクスプレスを中心に据えて馬券検討をすればいいか。ダートの新馬戦、特別を圧勝で連勝。続く芝の朝日杯FSをも快勝と実績は群を抜いている。その後は休み明けのスプリングSで2着。期待された皐月賞は6着と敗れたが、それでも勝ったイスラボニータとの差はコンマ4秒。外枠の不利もあったが、恐らく距離の壁もあったのだろう。

 この芝・ダート不問の力量馬が負けなしのより力を発揮できるダートに再びホコ先を向けてきた。しかもベストと思えるマイル戦。そのうえ、出走すれば強敵として立ちはだかったであろうエキマエ、ノースショアビーチ、カゼノコの顔が見られない。

 では2着探しの一戦、と言ってしまいたいところだが、どうだろう。皐月賞のあと2カ月間を空けたのが気になるところだ。レース後、さすがに疲れが出てリフレッシュが目的の放牧に出されている。帰厩後は順調に乗り込まれており、1週間前の追い切りでは好時計をはじき出していた。

 しかし稽古はもともと動く馬。まだ馬体に余裕が感じられ、全幅の信頼は置きにくい。まだ朝日杯FSを勝った頃の本来の姿に戻り切っていないのではないだろうか。それに他の有力勢と見られる馬も使われるたびに地力強化されている。

 勝負ごとは水もの。穴党としては、やはりアジアエクスプレスを本命視するわけにはいかない。狙いはここにきて力をつけている馬に限る。期待したいのは、そんな一頭、ペアンだ。

 初めて経験するダート戦で未勝利を勝ち上がったが、その際の勝ちっぷり、走破タイムがすばらしかった。あっさりと逃げ切ったもので、2着に6馬身もの差をつける圧勝だった。タイムの1分38秒2(1600メートル)は、その開催の2歳新馬および未勝利戦で最も速いもので、20日後に同じ東京で行われたオキザリス賞の1分37秒9と大差なかった。この特別戦の勝ち馬はアジアエクスプレスで、2着は7馬身も切り捨てられたが、ペアンだったのだ。

 厩舎関係者が振り返る。

「やや疲れが出ていて調子は万全と言えなかった。逃げて目標にされる弱みもあった」

 それが証拠に、続く特別戦は大敗を喫している。このあとは放牧でオーバーホール。その休養が奏功してたくましくなって帰って来た。4カ月半ぶりの実戦となった500万平場を好タイムで勝ち上がり、光るのは続く前走の青竜S。初めて抑える競馬を試みられたが、馬群を縫う強襲劇で差のない3着と頑張ってみせた。勝ち馬は逃げ切りで、2着馬も道中3番手。つまり先行馬ペースで、レース内容は高く評価していい。

 脚質的に幅が出たのは強み。流れしだいでは、どんな戦法も取れるわけで、これは大きな武器となるだろう。「左手前はスムーズ」(菅原調教師)だそうだが、東京のダート〈2110〉なら納得だ。

 一族に世界的名馬ヘイロー(サンデーサイレンスの父=83、89年米チャンピオンサイアー)、同ノーザンダンサー(英米チャンピオンサイアー5回)など活躍馬がいる良血。力のいる良馬場条件に大きく狙ってみたい。

 函館スプリントSは、アースソニックに期待だ。前走は新潟の直千。この馬には少々忙しかった。函館の深い洋芝も問題ないタイプで、しまい確実に伸びてくる馬。好勝負必至と見た。

◆アサヒ芸能6/17発売(6/26号)より

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