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記事全文を読む→テリー伊藤対談「木梨憲武」(2)ノリさんのアートの制作風景を撮りたい!
テリー 上野の森美術館の展覧会では、お客さんの入場が記録的な数字だったって聞いて。
木梨 はい。ありがたいですね。
テリー 何でも、悲しい絵は描かないっていうポリシーがあるんでしょう?
木梨 アレッ、そんなこと、何かに書いてありましたか(笑)。とにかく紺やグレー、黒や白などの、色のない絵はほとんどないですね。でも昔は、悲しい作品もあったんです。それはどういうのかというと、大井競馬場で1円もなくなってしまった人たちの顔を描いた絵だったんですよ。
テリー ハハハハ、それは確かにつらい。
木梨 当時、僕だけ競馬で負けて、所持金がなくなったんですよ。でも、友達の車で来ている手前、みんなを待たなきゃいけない。自分は高速代すら持っていないのに。その時に持っていた赤ペンで、お金をすっかりなくして歩いてるおじさんたち、20人くらいの顔を描いたんです。それが唯一の悲しい作品かな。
テリー 実体験に基づいて描いたんだ。それもおもしろいね。
木梨 それが今、美術館に飾られていると思うと不思議な感じですけど。
テリー 上野が終わって、7月17日からは石川県の金沢21世紀美術館での展示が始まって、次は岩手県、兵庫県を巡回するんだよね。作品は売っているんですか。
木梨 いえ、今は売るシステムはまるっきりないですね。
テリー 売る気はないの?
木梨 う~ん、なくはないですよ。でも、今は「表現する」という方向に行っているので。
テリー 俺は真面目な話、ノリちゃんが絵を描いてるところをドキュメンタリーで撮らせてもらいたいなと思って。
木梨 それはテリーさんの演出も入るんですか、「もっと派手に描け!」とか「それじゃ描いてる感じがしねえな」とか(笑)。
テリー それだとドキュメンタリーじゃなく、バラエティになっちゃうね。
木梨 でも、そっち側で作品を作るっていうのも俺、嫌いじゃないですよ。
テリー 本当? 映画にしてみたいね。
木梨 テリーさんが横にいたら、俺、普通じゃいられないかも(笑)。
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