特集
Posted on 2014年08月12日 10:00

掛布雅之×桧山進次郎 阪神タイガース“真の4番”はこうして作れ!(3)野球人生最後の打席でいちばんいい打ち方が

Sponsored
2014年08月12日 10:00

20140814_21k

掛布 寂しいのは、やっぱり鳥谷が生え抜きとして、チームを引っ張りきれていないことだね。今年は鳥谷のチームで勝たないといけない。それが新聞報道のあり方を見ていても、ゴメス、マートンのチームになってしまっている。

桧山 鳥谷は昔から遠慮がちな部分がありますから。上の世代の僕らの色が強かったから、そうなったのかもしれないですね。

掛布 金本という強烈な存在がいたからね。チームにとってはプラスになったが、鳥谷の野球を考えるとはたしてどうだったか。オレの場合は田淵さんがトレードで出て行き、4番を打たざるをえなかった。田淵さんがもし残っていたら、違った役割に回らないといけなかった。

桧山 鳥谷もチームが勝つために、求められた役割をこなしているんですよ。

掛布 周りを見渡した時に必要とされたのが、今のようなつなぎの打撃だったんだよな。それ自体は間違いではない。でも、球団が金本を獲らずにあと1、2年我慢すれば、鳥谷が4番打者として一人前になっていた可能性はある。

桧山 4番打者は技術だけでなく、性格面の資質も大事になってきますよね。

掛布 でも、今は本当の4番打者がいらない時代だとも言える。4番がバントしたり、次の日に下位打線を打ったりしているしな。ONや山本浩二さん、オレも含めて、バントのサインを出されると反発するような野球が許されなくなった。ワガママな野球が非難される時代だからな。

桧山 ファン目線もそうですね。4番が育ちづらい環境かもしれません。その意味では、純粋に力対力の対決を見せられるオールスターゲームの果たす役割は大きいと思います。

掛布 今年のオールスターは大谷が162キロを出したり、久しぶりに見応えがあったよ。選手はシーズン中とは違って、打たれる美学、打ち取られる美学を持たないといけない。

桧山 自分がプロで生きていくための持ち味を、ああいう場で見せてほしいですよね。

掛布 オレが桧山に1つ聞きたいのは、4番を打った人間がベンチを温め、代打で生きるようになった。すごく葛藤があったと思う。どうやって自分を納得させたかということなんだよ。

桧山 頭の切り替えは最後までできませんでした。ずっとライトを守りたかった。最後までレギュラーにこだわってきたから守備練習も走塁練習もしたし、準備だけはしていた。それでないと、あそこまで野球を長くできなかったでしょうね。代打だけでいいと思うと、何かがおろそかになっていたと思います。

掛布 すごく悔しかったと思うよ。でも4番を打ち続けなかったことが、桧山にとってはある意味プラスになったと思う。さっきの話の繰り返しになるけど、気を遣って満足させることは選手のためにならない。外された不満があって、ナニクソという気持ちがあってこそ野球選手だと思う。

桧山 一生懸命、野球に打ち込んだら野球の神様が見てると思いながらやってきました。野球人生最後の打席だったクライマックスシリーズでのホームランを振り返ってもそう思います。謙虚にセンター返しを心がけたら、たまたま22年間でいちばんいい打ち方ができました。野球の神様から最後に褒美をもらえたと思っています。

掛布 オレ、実は引退を決めた選手にはクライマックスシリーズのメンバーに入ってほしくなかったんだよ。でも、去年の後半のチームの悪い流れを振り返ると、阪神は甲子園のCSで広島に負けるようになっていたと思う。桧山のホームランがなければ暴動が起きていたかもしれない。あの一発でファンの気も少しは晴れたんじゃないかな。今年こそは勝ってスカッと終わりたいね。

桧山 上本や梅野ら若い力も出てきていますし、いいシーズンにしてもらいたいと思います。

阪神Vのための「後継者」育成哲学を書いた掛布DCの著書「『新・ミスタータイガース』の作り方」(徳間書店・1300円+税)が絶賛発売中。

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
アサ芸チョイス
社会
2026年01月14日 07:30

昨年あたりから平成レトロブームを追い風に、空前の「シール」ブームが続いている。かつては子供向け文具の定番だったシールだが、今や「大人が本気で集めるコレクターズアイテム」として存在感を放つ。1980年代から90年代を思わせる配色やモチーフ、ぷ...

記事全文を読む→
カテゴリー:
タグ:
社会
2026年01月19日 07:30

鉄道などの公共交通機関で通勤する人が、乗車の際に使っている定期券。きっぷを毎回買うよりは当然ながらお得になっているのだが、合法的にもっと安く購入する方法があるのをご存じだろうか。それが「分割定期券」だ。これはA駅からC駅の通勤区間の定期券を...

記事全文を読む→
カテゴリー:
タグ:
社会
2026年01月22日 07:30

今年も確定申告の季節がやってきた。「面倒だけど、去年と同じやり方で済ませればいい」と考える人は少なくないだろう。しかし、令和7年分(2025年分)の確定申告は、従来の感覚では対応しきれないものになっている。昨年からの税制の見直しにより、内容...

記事全文を読む→
カテゴリー:
タグ:
注目キーワード

人気記事

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
最新号 / アサヒ芸能関連リンク
アサヒ芸能カバー画像
週刊アサヒ芸能
2026/2/3発売
■650円(税込)
アーカイブ
アサ芸プラス twitterへリンク