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記事全文を読む→ロシア・プーチン大統領がすがる「ワグネル」の残虐実態(2)刑法359条の枠を越えて
プーチン氏とのコネクションを武器に、ケータリング事業などで財を築いたプリゴジン氏は、民間軍事会社の設立に動く。
「13年に内戦下のシリアに、『スラブ軍団』という民間軍事会社が送り込まれました。実質的にはGRU(ロシア軍参謀本部情報総局)の別働組織で、翌14年にワグネルに改編されましたが、そのオーナーとなったのがプリゴジンでした。ワグネルはロシア軍が表立っては動きづらい地域に裏部隊として投入されました。ウクライナ東部、リビア、中央アフリカ、マリ、モザンビークなどの内戦に介入してロシアの影響力を拡大させるとともに、それぞれの地域で取れる金やダイヤモンドなどの鉱物資源利権を手にしました。ワグネルは他国への軍事介入で莫大な利益をあげていったのです」(黒井氏)
そもそもロシアで「傭兵活動」は認められておらず、刑法359条で懲役刑などが定められている。にもかかわらず、プーチン政権下で法の枠を越えて暗躍してきた。
「設立当初は数百人規模だったのが、22年には4万人規模にまで膨れ上がりました。その残虐性を象徴するのがスレッジハンマー。拷問や処刑に用いられ、これまでにも脱走兵や敵方の兵士をハンマーで殺害する動画が公開されてきました。ただ、ロシア軍部の上層部は彼らの存在を快く思っていない。プリゴジンについても“成り上がり”と毛嫌いしていたフシがあります」(外信部記者)
こうした事情もあってか、ウクライナ侵攻に関しては初めから戦力として見なされていなかったが、
「22年2月にロシアがウクライナに侵攻した当初、ロシアがワグネルに派遣要請することはありませんでした。ところが3月に入ると、キーウ付近まで攻め込んでいたロシア正規軍が撤退を余儀なくされたこともあって、兵力をウクライナ東部に移す作戦に変えたのです。この時、兵士不足を補うためにワグネルに声がかかった。ロシア軍は多数の死傷者を出していて、とにかくウクライナ軍の進撃を食い止める兵隊が欲しい。戦車や榴弾砲などは扱えなくていいから、とにかく歩兵の頭数が必要になったのです」(黒井氏)
ワグネルの投入はプーチン氏にとって、あえて“火中の栗”を拾うようなものだったのかもしれない。
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