スポーツ

日本名輪会・山口健治「江戸鷹の目診断」新山の機先を制して犬伏が押し切る

「小松島記念」◎犬伏湧也/○郡司浩平/▲新山響平/△松浦悠士/小倉竜二/東口善朋/和田健太郎/成田和也/宿口陽一/横山尚則/小川真太郎/太田竜馬

 ラインが劣勢でも、勝負どころで一気に仕掛けるのが実力者である。

「小松島記念」(7月6日【木】~9日【日】)は地元勢が断然の陣容を誇る。SS班といえども、苦戦を強いられるシリーズになりそうだ。

 強烈なカマシ先行で売り出し、平塚ダービーで決勝戦(9着)に乗った犬伏湧也が地元記念で躍動する。徳島のS1選手は実に6人を数える。決勝戦の並びは犬伏─太田竜馬─小倉竜二─小川真太郎で結束は固い。新山響平の機先を制して犬伏が駆ければ、後ろの3車ががっちりガードする。押し切り濃厚とみた。

 鉄壁の徳島ラインに抵抗するのが郡司浩平だ。ダービーで落車負傷。そこから約40日、まだ回復途上と思われた岸和田高松宮記念杯(〈1〉〈1〉〈5〉〈1〉〈7〉)は、底力の成せるワザだった。犬伏と新山で叩き合いは必至。強烈まくりで逆転の1着は押さえておきたい。

 あとは、主導権を取れば粘る新山と、混戦の間隙を突く、レース巧者の松浦悠士は軽視できない。

 太田は高知全日本選抜とダービーで大きな着を並べ、宮記念杯は出走さえできなかった。しかしこの舞台は19年と21年の覇者で、犬伏の番手は小倉が譲る。3度目の制覇がかなうようなら、調子は戻ってくるのではないか。

 新山と北日本で連係する成田和也は、久留米記念で10年ぶりに記念を勝った。最近の充実ぶりは特筆してよく、脚をためて4コーナーを回れば、勝ち負けも十分期待できる。

【大穴この1車】窓場千加頼(京都・100期)。

 6月までの前期で出場したグレード戦が記念とGIIIの4場所なのは、2班選手だったからだが、そのうち3場所で4本の万車券を演出している。最高配当は準決勝に乗った5月宇都宮記念(〈5〉〈1〉〈9〉〈2〉)2次予選の8万2640円。果敢に先手を取り、有力候補の松浦を3着に沈めている。まくりも強烈なだけに、人気薄での2発がある。

【狙い目の伏兵3人】

 久田裕也(徳島・117期)は、強力メンバーの地元勢の一員。決勝戦に乗った宇都宮記念(〈4〉〈4〉〈3〉〈9〉)の再現に向けて、先手を取って逃げるだけだ。 二十歳の若武者らしい思いっきりのレースで戦い抜いているのが、林昌幸(愛媛・119期)だ。相変わらず動きはいい。予選を突破すれば台風の目になる。 林と同期の中島詩音(山梨)は、今回がS級初戦。A級で貫いたスピード戦で戦えば、いきなりの快勝劇があってもおかしくない。

山口健治(やまぐち・けんじ):1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
「花咲舞が黙ってない」第3シリーズ「主演候補」は今田美桜のほかにもうひとりいた
2
やす子に異変!最大のストレス発散法「貯金額を見る」で大いに問題になること
3
【悲願構想】巨人「築地ドーム球場建設」2034年に本拠地移転でついに「松井秀喜監督」を誕生させる
4
テレビ朝日・斎藤ちはるアナ「ラグビー姫野和樹とお泊まり交際」に局内大歓迎の理由
5
佐々木朗希・佐藤輝明・堂林翔太の「欠陥プロ野球カード」に「マニア大量購入⇒高額転売」のウハウハ