スポーツ
Posted on 2024年07月19日 17:58

【名古屋場所】「何をするか分からない男」翔猿が展開する「面白い押し相撲」の下剋上力

2024年07月19日 17:58

 押し相撲の翔猿が、大相撲名古屋場所で気を吐いている。4日目は大関・貴景勝と対戦し、激しい突き合いを繰り広げたが、貴景勝は右の突きが抜けて態勢が崩れた。そして翔猿から送り投げを食らったのだ。

 2人は埼玉栄高校の先輩後輩の間柄。カド番の大関を倒した翔猿は、そんなことは関係ないとばかりに「動きはいいです。明日からも頑張ります」と話した。相撲ライターが言う。

「押し相撲は調子の波が激しく、連勝していたと思ったら連敗したり、先が読みにくい。しかし翔猿に限っては、そうしたことは比較的少ないのです」

 思い出すのが、令和5年の名古屋場所3日目。両者は立ち会い、ぶつかり合うと、照ノ富士は左手でまわしをつかんで寄り立てた。ところが、一枚まわしでそれが伸びてしまったのだ。照ノ富士が渾身の力で寄り立てるが、一枚まわしは伸びるばかり。まわしとして機能せず、次第に照ノ富士の体力は消耗。蹴返しで態勢を崩したり揺さぶりをかけたりしたが、最後は押し相撲の翔猿が逆に寄り切って照ノ富士を下したのだ。先の相撲ライターは、

「5日目で対戦した豪ノ山のように直線的な相撲をとる力士なら、展開は読みやすいですが、翔猿は何をするか分からないので、照ノ富士は一気にいけない。ここがおもしろく、勝負の分れ目です」

 5連勝の照ノ富士は10回目の優勝に向けて、充実一途の前半戦を送っている。しかし、決して万全ではない。相撲部屋関係者が語る。

「ダメなら引退もやむなし。照ノ富士は腹をくくっているのが好結果につながっていますが、この状態が千秋楽まで続くかどうかは分かりません。ひょっとしたら、中盤の負けをきっかけに調子を崩すかもしれない」

 横綱相撲で押し切るか、翔猿ら下位力士の快進撃で、またまた近ごろ「流行り」の下剋上となるか。

(蓮見茂)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月22日 20:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月17日 20:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月24日 20:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/6/24発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク