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ロッテ・佐々木朗希「盗塁され放題」に大物OBがダメ出し「根本的に見直さないと任せられない」

 今季15度目の先発マウンドとなったロッテ・佐々木朗希が、9月8日の楽天戦で5回98球を投げ、7安打3失点で楽天に勝利。昨年の7勝を上回る8勝目を挙げた。

 この日の佐々木は決して本調子ではなかった。初回に先制を許すと、5回には2失点。しかしその裏、味方打線が打者一巡の攻撃で4得点し、逆転に成功すると、2番手の国吉佑樹が球団記録を更新する23試合連続無失点の快投で、チームを勝利に導いた。

 地元ZOZOマリンでの4連戦を2勝2敗の五分で終え、CSを争う楽天とのゲーム差は再び2.5に広がった。まずはホッとひと安心といったところだが、ピリッとしない佐々木の投球には厳しい声が相次いだ。

 特に問題視されているのは、いっこうに「クイック」の素振りを見せなかったことだった。新加入した2015年のサイ・ヤング賞投手カイケルから「走者をどう釘付けにするか」の助言をもらいながら、5回までに小郷裕哉の2盗塁を含む3盗塁を許した。これには「早くもメジャー対策か」との指摘が…。

 というのも、メジャーリーグでは昨年から、投球間の制限時間や極端な守備シフトの禁止など大幅なルール変更が行われ、これまで無制限だった「牽制」は、1打席の間に3回失敗した場合はボークになる。佐々木にしてみれば、ムダに牽制するよりも、結果的に打者を打ち取ればいい、という考えなのかもしれない。

 元ロッテで野球評論家の有藤道世氏は、手厳しかった。

「5回までに3盗塁も許している。投球に加えてクイックなど細かいプレーも根本的な見直しが必要。それができなければ9月、10月の大事な試合を任せられない」

 佐々木は2021年にも西武打線から徹底的な足攻めを受け、5回で5盗塁を許したことがある。もともとクイックは得意ではないが、持ち前の速球で打者をねじ伏せられるという自信があるためか、牽制を含む実践的な練習を疎かにしてきた。

 来季に向けて「肩の温存」を指摘する声も上がっているが、単なる憶測ではないのかもしれない。

(ケン高田)

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