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あの「ドーハの悲劇」はこうして起きた!ラモス瑠偉が明かす「問題の主審」とのやり取り

 サッカーW杯には様々な秘話がある。日本がW杯出場まであと一歩のところまでこぎつけた、1994年アメリカ大会の予選。最終戦のイラク戦でタイムアップ直前にショートコーナーからゴールを決められ、得失点差でW杯出場を逃した。

「ドーハの悲劇」として知られるこの試合から31年が経過した今、オフトジャパンの中心選手だったラモス瑠偉氏が、鈴木啓太氏のYouTubeチャンネルでその裏側を明かした。

 前半は1-0で終了。しかし、ハーフタイムに問題が起きる。

「前半が終わって1-0で勝っていて、雰囲気がすごいよかった。ただ、ロッカーに入った時にみんな、喋りすぎちゃったのかな。後半が始まったらイラクの選手の目の色が変わって、雰囲気が違っていた。前半と全然、違った」

 そんなイラクの勢いに押され、55分に失点。しかし69分、ラモス氏のスルーパスを受けた中山雅史がゴールを決める。今でもこのゴールはオフサイドではないか、と指摘されるが、ラモス氏は言う。

「100%、ゴン(のゴール)はオフサイドだと思った。だけど絶対に線審が(オフサイドの)旗を上げないと思ってパスを出した。なぜなら、みんな味方してくれていたから。ただ、問題はあのレフェリーだった」

「あのレフェリー」とはもちろん、なかなか試合終了の笛を吹かなかった主審のことだ。あの瞬間を、ラモス氏はこう振り返る。

「コーナーキックになった時に(相手の)ゴールキーパーをチラッと見たら、出てきてない。普通だったら出てくる。そこで最後だから。その間にパッとコーナーキックをやったんです。嘘だろと思った。レフェリーに『ここで終わりだ』と言ったら『いや、あと1プレーある』。1プレーあるじゃないよ、ここで終わりだよ。実際、何が起きたかわからないですね。みんなスローモーションで見ていた。蹴った瞬間にみんな『え?』となって、笛を吹かないのか(と思った)。それでボールが来て、ゴールを決められてしまった」

 こうして日本はW杯の出場権を逃す。しかし出場することができたとしても、ラモス氏は出るつもりはなかったという。

「W杯に行くつもりはなかった。36歳で体はボロボロで、Jリーグの試合も代表も頑張っていた。代表の試合はプライドがあって、ひとつひとつのプレーで100%の力を出していた。私の仕事はW杯に連れていくこと」

 それでもラモス氏がW杯のピッチに立つ姿を見たかった…というのがサポーター全員の思いだ。

(鈴木誠)

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