2月11日は名将・野村克也監督の命日である。
巨人の宮崎キャンプにおいて、大勢が野村氏の名言を引用して、円陣の声出しを担当。楽天から移籍した田中将大からは苦笑気味に「もうちょっとうまく料理してくれよ…」とツッコミが入った。
YouTubeチャンネル〈読売ジャイアンツ〉で、その模様が披露されており、大勢はこう口にしている。
「昨シーズン、優勝はできたんですけど、惜しくも日本一を逃してるんで、そのために最強の助っ人たちを獲って、今年は大丈夫だと思います。2007年、プロ1年目の年に先発として投げて、前半に5失点したんですけど、勝ち投手をもぎ取った不思議な子が今年、入団してきました」
しばし間を置いて、
「…えー、だから大丈夫だと思います」
と言ったあたりでチーム内に失笑が湧き起こると、
「…えー、じゃあ今日も頑張っていきましょう。マー君、神の子、不思議な子ー!」
唐突に挨拶を締めると、今度は大爆笑に。
「マー君、神の子、不思議な子」のフレーズは2007年8月3日、ソフトバンク戦で先発登板した楽天の田中が、5回までに5失点するも、チームは7-5と打線の援護で逆転勝利。
「何点取られるか、投げ続けさせてみようと思ったら、天から神様が降りてきた」
と野村監督は試合を振り返っている。
田中はこの9勝目を足掛かりに、シーズン11勝(7敗)で、新人王タイトルをモノにした。
田中をイジる大勢の度胸は堂に入っており、イジられて嬉しそうにする田中の巨人への溶け込み具合も、楽天退団を発表してからしばらく行先を失っていた田中の喪失感を想像すると、不思議な思いだ。
空の上から「やっぱり不思議な子やな~」と野村節が聞えてきそうだ。
(所ひで/ユーチューブライター)