政治

「協力者説」再燃にデーブ・スペクターが答えた!「CIA東京支局」のアンタッチャブル実態

 去る3月18日、トランプ大統領の命令により、米国政府は1963年に起きたジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件に関する機密文書を公開した。結果、CIA(米中央情報局)が日本で暗躍してきた実態も明らかになったのである。

「かねてよりCIA東京支局は実在し、日本国内でも諜報活動を行っていることは、霞が関や桜田門、メディア関係者の間では、周知の事実だった。ようやく公式認定されることになったのです」(国際ジャーナリスト・山田敏弘氏)

 そもそもCIAは第二次世界大戦後の47年、反米を標榜する勢力から自国を守るため、大統領直属の諜報機関として設立された。

 冷戦時代、ベトナム戦争へと突入する中で、日本で左派勢力の弱体化を図り、親米の保守与党を作ることが、米国の国益として必要不可欠な課題だったのである。

 55年に自由党と日本民主党が合同し、自由民主党が結成された。保守合同に際して、CIAが多額の資金援助などの政治工作を行ったとされる。CIAと密接だった岸信介氏が、政界入りからたった4年で総理に就任したのは有名な話だ。

「日米における沖縄返還の密約にも、CIAの関与が指摘されています。『ジャパン・アズ・ナンバーワン』と謳うたわれた80年代のバブル期には、日米貿易摩擦が浮き彫りになる中、両国の通商交渉で米国有利になるよう、盗聴等のスパイ活動も行っていたようです。戦後の昭和・平成史の裏側で、東京支局を拠点とし、さまざまな諜報活動が行われてきたことは、紛れもない事実でしょう」(前出・山田氏)

 CIA東京支局の暗躍を支えてきた大物として、たびたび名前が挙がるのは、「読売新聞」中興の祖、日本のテレビ事業の先駆者、さらに「プロ野球の父」とも称される正力松太郎氏だ。公安関係者が明かす。

「正力のCIAでのコードネームは〝PODAM〟。読売新聞を買収し、戦後に日本テレビを設立した正力は、CIAの意向をくみ取り親米保守の論調を展開していった。さらに政治家に転身した正力は、米国の国益のために日本国内での原子力発電所の導入に尽力した。正力は、日本の政治決定にも多大な影響を及ぼすCIA東京支局に協力することで、内閣総理大臣のポストを狙っていたのです。金や女のような目先の〝対価〟だけではなく、自身の地位向上を目指す協力者もいたのです。米公文書館には、正力とCIAとの蜜月関係を証明する資料が現存しています」

 CIAの正規職員は、霞が関の官僚、日本の国家公務員のような扱いで、米政府の規定によって給与等の待遇が決まっているという。そうした正規職員らが世界中の米国大使館に派遣され、現地の協力者と接触して、諜報活動を継続するのが一般的なようだ。治外法権、アンタッチャブルな大使館内にCIAの日本支部は存在し、その住所が東京だから、通称「東京支局」というわけか。全国各地の領事館でも同様の活動が行われ、職員及び協力者の数は1万人を超えると言われる。

「過去に記録として残っているケースでは、CIA東京支局の職員が、全国紙記者の入院情報をキャッチし、米国の通商代表の関係者だと偽って『あなたの記事のファンです』と、見舞いで接触し、協力者として懐柔したこともある。協力者に関してはさまざまなパターンがあり、自動車、金融、IT、メディア、シンクタンクなど、企業や組織に所属しながら、水面下で諜報活動を行うNOC(ノン・オフィシャル・カバー)と呼ばれる人たちも少なくありません」(前出・山田氏)

 つまり、さまざまなバックグラウンドを持った多種多様な人材がCIAの活動を支えているということだ。

「警察庁長官、副総理や官房長官も務めた後藤田正晴氏がかつて国会で『CIA東京支局は存在するのか?』と質問されて、明言を避けたことがありました。しかし後藤田氏は晩年、CIA関係者との接触があったことを認めている。現在もCIA東京支局は、防衛省、警察庁や公安調査庁、内閣情報調査室などとも太いパイプを持ち、情報収集を行っています」(前出・山田氏)

 さらに先の公安関係者が、こんな指摘をする。

「目に見えて露骨な工作を依頼せずとも、雑談、情報交換の類でもCIAの協力者となりうるのです。『協力者になってくれ』などと要請がなくとも、知らず知らずのうちにCIAに都合がいい状況を作るコマになっていることすらある。かねてより話題になっては冗談として片づけられる、デーブ・スペクター氏のCIA協力者説も、公安内では公然の事実として語られてもいる。彼にはメディアでの発信力や、幅広い人脈などがあります」

 今回、CIA東京支局の存在が公然の事実となったことで「デーブ・スペクター=CIA協力者」説が再燃している。渦中のデーブ氏を直撃した。

─本当にCIAの協力者なのか?

デーブ ずっと言われ続けている。ええ、事実なんですけどね。

─噂は本当だった!?

デーブ ハハハ。そんなわけないでしょう。僕みたいなおしゃべりは使わないでしょう。逆に、アサヒ芸能や東スポにCIAの情報をリークしますよ。でもCIAという組織はインテリジェンス集団ですから、裏の裏を行って、僕を使ったほうが怪しまれないかもしれない。だから、可能性はゼロじゃないということです(笑)。

─協力者説の噂が広まったきっかけがある?

デーブ 僕は80年代にテレビ番組の買付で来日して以来、都内のホテルに長期滞在してきた。当時「笑っていいとも!」(フジテレビ系)にも出演するようになると、いいとも青年隊の久保田篤さんがインタビューで、その部屋に来たんです。僕は仕事柄、ホテルに十数台のビデオデッキを設置して、部屋中にビデオテープが山積みになっていた。その光景を見た篤さんが「あなたはCIAのスパイなのか!」ってツッコんだんですよ。そのやり取りが全国放送されて、都市伝説的に広まったというのが真相でしょう。

─確認するが、本当に協力者ではない?

デーブ CIAの人が「はじめまして。CIAの◯◯です」と自己紹介することはないから、もしかしたら自分では気がついていないだけで、過去に接触しているかもしれない。でも、僕はフジテレビや芸能界の内情については知っているけど、政財界や軍事機密については詳しくないからね。僕がCIAに提供できることは、ダジャレとオヤジギャグのレパートリーくらいでしょう(苦笑)。

 CIAに伝授された、素性を隠すトークなのだろうか‥‥。

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