主砲と指揮官がイライラを募らせている。ソフトバンクの山川穂高の調子が上がってこないのだ。本塁打こそ7本放っているが、5月6日の試合が終わった時点で、打率は2割以下。打線のブレーキとなっている。
「成績がよくない。どうにかやってはいますけど。苦しい状況がずっと続いている」
山川は歯切れが悪いが、柳田悠岐、近藤健介、周東佑京らをケガで欠く中、山川への期待は大きい。ではなぜそんな状態なのか。
「徹底したアウトコース攻めに我慢できず、ボール球に手を出すことが増えてきました。山川は四球でOKという配球になっています。なかなかストライクを投げてこないピッチャーに、不満そうな顔をしていますね。主力が離脱していることで、4番の重圧はことさら大きいでしょうね」(スポーツ紙デスク)
超巨大戦力を持ち、優勝を宿命づけられながら、Bクラスに沈む現実に、小久保裕紀監督も苛立っている。
「批判記事が増え、それに対して文句を言っているようです。もともとソフトバンク担当やメディアへの不信感は強く、マスコミ嫌いな監督。試合後の会見では、質疑が噛み合わないことが増えてきました」(前出・スポーツ紙デスク)
3月には会見で揚げ足を取られるのを防ぐためか、球団広報から担当記者に対し「監督囲み時の録音禁止」が通達された。
穏やかではない雰囲気が漂うホークス。復調して優勝することはできるのだろうか。
(佐藤実)