5月6日の阪神戦の守備で走者と接触して負傷し、左ヒジ筋損傷と診断。長期離脱を余儀なくされた巨人・岡本和真は元来、痛みやケガに強い選手だった。今回の離脱は、よほどのことだったのだろう。
レギュラーとして活躍し始めた2018年から、全試合出場が4回。頑丈な体が持ち味の岡本について、スポーツ報知のYouTubeチャンネル〈報知プロ野球チャンネル〉で、元巨人担当のキャップ・水井基博氏はこう言った。
「(高橋)由伸監督の時に、指にデッドボールを当てて骨折してるんだけど、出てた。それぐらいに我慢してでも出る選手なんだけど。去年のCS(クライマックスシリーズ)前に腰痛発症したんだけど(試合に出場)。ケガには強いというか、我慢強いというか、ただ今回はっていうところで…」
ここで思い出すのは、1986年の原辰徳だ。8月6日の中日戦で、守備の際にダイビングキャッチして手首を痛め(左手首関節捻挫)、一時戦線離脱。故障が完治しないまま復帰すると、9月24日の広島戦でファウルを打った際に左有鈎骨を骨折し、残り試合を欠場した。のちに本人はこう言っている。
「事実上、バッター原辰徳は、この骨折の時に終わりました」
意外にもこの年、前半好調だったため本塁打を量産し、キャリアハイの36本。それでもタイトルには届かず、故障がなければどれだけ打っていたかと…。
かつての4番と現4番。それぞれ28歳と29歳であり、手首とヒジの違いはあれど、故障のきっかけはともに守備だ。チームは岡本の早期復帰を望むが、焦って過去の悲劇を繰り返してはならない。
(所ひで/ユーチューブライター)