今年のゴールデンウィークに、海外旅行に出かけた人はどれくらいいただろうか。国際線で空港ラウンジを利用し、搭乗前にゆったりと過ごしたいと考える人は多いが、この連休中に国内空港を利用したユーザーからは、以下のような不満の声が聞かれた。
「プライオリティ・パスの日本国内での利用可能施設が激減しているんです。2024年から2025年にかけて、複数のクレジットカード会社がプライオリティ・パスの国内利用範囲を大幅に制限したのが原因です。これまでは羽田空港の『ぼてぢゅう』などのレストランや、シャワー施設、リフレッシュスペースなどでも利用可能でしたが、これらの施設が対象外となり、基本的にラウンジ施設のみに限定されています」
この制限措置の背景には、利用者数の急増により発生したコスト負担の増大、ならびに国内空港施設との提携終了といった事情があるとみられている。具体的には、三井住友カードやJCBカード、ダイナースクラブ、楽天プレミアムカードなどが制限措置を実施した。
かつてはプライオリティ・パスでANAラウンジの使用が可能だったが、これも2023年から段階的に終了。最終的には2024年11月30日をもって、完全に対象外となった。
こうした制限により、国内旅行時におけるプライオリティ・パスの利便性と価値は大きく低下しているのが現状だ。一方で海外旅行時には引き続き、多くのラウンジが利用可能であるため、海外渡航が多いユーザーにとっては依然として利用価値のあるサービスといえる。ただし、
「海外の空港では、最近は利用者が多すぎて、並ばないとラウンジに入れなかったり、出る人を待たされることもあります。改悪が続いているので、そろそろ潮時かもしれないですね」
こうしてユーザーからは、プライオリティ・パスに対する不満や見直しの声が出ている。今後はプライオリティ・パス以外のラウンジサービスや、カード会社が提供する独自特典を検討するなど、ライフスタイルや渡航頻度に応じた選択が求められるだろう。