【相談】
物価が上がる一方で給料は上がらず、節約のために自炊を始めました。よく使う食材が「もやし」。何といっても値段の安さが魅力です。野菜炒めのカサ増しに使ったりしていますが、もう少しレパートリーを増やしたいです。料理の達人の弘兼先生は、もやしはお好きですか。よく食べるもやし料理のレシピがあれば教えてください。また、もやし以外の安くておいしい食材はありますでしょうか。そのレシピもお伺いしたいです。(会社員・36歳)
【回答】
もやしは安いだけでなく、味噌汁に入れたり、水で溶いた小麦粉とからめて焼いて「お好み焼き風」にしたりといろいろな料理にも使える実に優秀な食材です。
私が家でよく作るもやし料理は「ナムル」です。お湯でサッと茹でて、市販の「ナムルの素」で和えればあっという間に出来上がり。しょうゆ、鶏ガラスープの素、にんにくチューブ、ごま油などの調味料と合わせるのもオススメです。
もやしは豚肉と非常に相性がいいので、豚バラと塩・胡椒でシンプルに炒めてもおいしいです。キッコーマンの「うちのごはん もやしのにんにく醤油炒め」など市販の合わせ調味料を使うと手軽にパパッと作れて便利です。
最近はもやしをたっぷりと乗せたラーメンを出すラーメン店もたくさんあります。私も割と好きで時々食べますが、かなりのもやしを食べないと麺まで到達できないのがタマにキズですが(笑)。
もやしは、安価な割に意外と高級料理にも使われます。例えば、フカヒレの姿煮を注文すると、だいたいもやしとチンゲン菜あたりが付け合わせになっています。こういう時のもやしはヒゲが一本一本、丁寧に手で取り除かれています。家庭料理では、面倒でなかなかそこまでできませんから、「さすがプロの仕事」といつも感心しながら食べています。
もやし以外の安い食材と言えば「大根」です。基本的に冬の野菜ではありますが、今時はどこでも一年中置いてありますし、比較的価格も安定しています。「ふろふき大根」などは、私も季節に関係なく、よく食べています。
大根は1/2などにカットされているものもありますが、丸ごと買って余すところなく使うのもひとつの節約方法です。私もよく1本丸ごと買います。葉の部分もおいしいですから食べないのはもったいない。刻んで味噌汁に入れるのもオススメです。
私は「大根菜っぱ飯」をよく作ります。大根の葉っぱを細かく刻み、ボウルに入れて少し強めの塩を振り、手でギュギュッと揉んで、少し時間を置いてから水気を切ります。これを炊き立てのご飯に混ぜて食べるのです。少し青臭さが気になることもありますから、塩は強めがいいでしょう。
ただし、基本的には旬の食材を使います。旬とは、その時期に大量に収穫されるわけです。つまり、供給が増え、価格が安定するのです。しかも栄養価も高いのも魅力です。スーパーで安い旬の食材を探して節約レシピを楽しんでください。